震災から15年、教訓を未来へ 「境目の世代」だから伝えたい 須賀川桐陽高生3人が「ユイイロ」結成


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    簡易ランタンの作り方などを教える佐藤さんたち

 須賀川桐陽高数理科学科3年の佐藤優愛さん、近藤未菜海さん、押川千晏さんは、高校生団体「ユイイロ」を立ち上げ、東日本大震災の伝承や防災の啓発に取り組んでいる。被災しながらも震災当時は幼く、記憶を持たない「境目の世代」である3人。震災から15年が経ち記憶の風化が進む中、「震災の記憶や教訓を未来につなぎたい」と活動を続けている。
 3人は高校の行事で双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館を訪れ、語り部から被災当時の体験を聞いた。「自分たちにできることはないか」と強い当事者意識で考え始め、今年5月に団体を立ち上げた。
 7月には伝承館の語り部と徒歩で被災地を巡るフィールドワークに参加した。「(震災について)実際に見て伝える場所がなければ意味がない」「下の世代に伝えてほしい」といった言葉に感銘を受け、震災を経験していない世代に「防災を自分ごと」として考えてもらおうと活動を広げた。
 8月には白河市の葉ノ木平震災復興祈念公園で初のイベント「防災まなびDAY」を企画・運営した。消防署や地元自治会の協力を得ながら、小学生から大学生、地域住民など約50人が参加し、震災の体験談や防災訓練などを提供した。
 また今月23日には白河市東文化センターで開かれた「こども商店街」に出展した。ワークショップでは小学生らにペットボトルとプラスチックのコップなどで作る簡易ランタンの作り方を教え、ダンボールの中から脱出するゲームで、楽しみながら防災を考える機会を作った。
 代表の佐藤さんは「イベントの準備などは大変でしたが、参加者からの『ありがとう』の言葉で、やって良かったと心から感じました。縁があって白河市で活動しましたが、できれば須賀川市内でも挑戦したいです」と充実した表情を浮かべた。
 活動の輪は広がり始めている。「イベントに参加した後輩たちから『引き継ぎたい』という声もあり、次につなげられたらと願っています」と話す。大学進学後にはNPO法人を立ち上げ、さらに活動を続けることも考えている。
 様々な人の思いを結び、福島の未来を彩ろうとする佐藤さんらのさらなる挑戦に期待が集まる。