第69回県中学校体育大会駅伝競走大会は15日、いわき市21世紀の森公園コースで行われ、男子の部で須賀川一中が56分16秒で同校初の優勝に輝いた。市内中学校では平成11年の西袋中以来27年ぶりの栄冠となる。
男女各33校が出場し、男子は6区間18・06㌔、女子は5区間12・06㌔を競った。
須賀川一中は1区で10位に食い込むと、続く2区をキャプテンの三浦煌博さん(3年)が区間2位の好走で9人を抜き去り、トップでタスキを渡した。後続のランナーたちも首位を守り続け、アンカーの松井大河さん(3年)は区間賞(9分7秒)の走りで2位を約30秒引き離してゴールテープを切った。
応援のチームメンバーや保護者たちも抱擁を交わしたり、涙を浮かべながら念願の優勝を喜んだ。
選手たちが学校に戻ると、多くの生徒や教職員、保護者、昨年度の卒業生らが出迎え、歴史に残る偉業をたたえた。
高橋英二校長は「感動をありがとう。家族や全校生、先輩たちへの感謝を忘れず、明日からまた全国に向けて頑張ってほしい」と声を震わせた。
監督の橋本高尚教諭は「選手たちには自信を持って、いつも通りに走ることの大切さを伝えてきた。一人ひとりが全国に向けて課題を見つけてくれているので、今回の走りを99点として、全国で100点のパフォーマンスを発揮してもらいたい」と述べた。
女子の部に出場した須賀川三中は44分32秒で10位と健闘した。
東北大会は11月7日に秋田県立中央公園で、全国大会は12月13日に滋賀県希望が丘文化公園で行われる。
須賀川一中の成績と選手たちのコメントは次の通り(番号は区間内順位)。
◇1区⑩安食龍汰(2年)「初めての1区は緊張したが、頼れる先輩や仲間がいるので自分はベストを尽くすだけと思って走った。優勝は今まで経験したことがないほどうれしかった。全国大会では後続のランナーが安心できるような走りがしたい」
◇2区②三浦煌博(3年)「1区が良い順位で来たので、トップに出る自分の仕事を果たせた。目標にしてきた県優勝をしっかりと喜んだ後は、東北大会優勝と全国入賞の目標を全員で再確認し、お互いに高め合いたい」
◇3区③須田竜生(3年)「ずっと全国大会出場を目標にしてきたのでとてもうれしく、頑張ってきたかいがあった。2位との差を守って次に渡せたので、自分の役割を果たせた。東北大会では実力を出し切って実力を確かめ、全国の上位入賞につなげたい」
◇4区④満山塔亜(2年)「走る途中でキツかったときも、アンカーで待っている先輩を信じ、またみんなの応援が背中を押してくれたので良い走りができた。これからチーム全体で意識を高め、個人としても中盤の粘りを改善し、東北大会と全国大会に挑みたい」
◇5区④宗像航信(2年)「良いコンディションで自己ベストを出せた。兄が走るのが好きだったので、兄の分まで走ろうと頑張って練習し、県大会でレギュラーとして走れた。きっと『おめでとう』と言ってくれると思う。全国大会に向けてフォームを改善し、もっと記録を伸ばしたい」
◇6区①松井大河(3年)「ゴールテープが見えるまでトップで走りきれるか不安はあったが、自己ベストのタイムで区間賞も取ることができた。ただ目標の8分台には届かなかった。中盤のペースが課題なので、まずは東北大会に向けてしっかりと練習して、もっと高みを目指したい」
受け継がれる「忍耐」 前回優勝メンバーも祝福
須賀川一中は円谷幸吉選手の母校であり、市内では今年も18日に開催を控えるメモリアルマラソン大会などの行事やスポーツ少年団活動等で、多くの関係者が長距離ランナーの育成に携わってきた。
今大会での快挙はそうした積み重ねの成果という側面もあり、喜びと感動は市内全体に広がっている。
円谷ランナーズのコーチで、ふくしま駅伝の選手育成にも尽力する加藤将士さんは、27年前に県大会を優勝した西袋中の駅伝チーム主将であり、後進たちが成し遂げた優勝を喜んだ。「27年前から市内に脈々と受け継がれてきた駅伝への情熱が、今も継承されていること、そしてまた一つ実ったことに、うれしさと誇らしさで感無量だ。これからも伝統を引き継ぐ一人として、私たちも走る楽しさを伝えていきたい」と語った。











