蔵書が散乱するtette3階中央図書館 2階窓ガラスが大きく破損したtette前のTUNAGU 車道が破損した藤沼湖周辺道路 13日夜に東公民館に出動した給水車 強い揺れで荷物などが散乱した民家
13日午後11時8分頃、福島県沖を震源とするマグニチュード7・2の強烈な地震が発生し、須賀川・岩瀬地方も最大震度6弱の強烈な揺れに見舞われた。約10年前の東日本大震災の余震とみられ、今後1週間程度は強い揺れに注意が必要だと気象庁は呼びかけている。
深夜の地震は10年前の悪夢を彷彿とさせる強烈な揺れから始まった。けたたましく地震速報が携帯電話やラジオなどから鳴り響く中、激しい横揺れが短時間で当地方に襲いかかった。
須賀川市と広域消防本部の発表では、負傷者5人(全員中等症以下)が報告されたが、人命が失われる最悪の事態は起きなかった。
須賀川市によると公共施設に大小様々な被害があった。一部損壊となったのは、須賀川一小、須賀川二中など10小中学校と長沼学校給食センター、第二保育所、博物館、風流のはじめ館、大東公民館、須賀川アリーナ、大東地域体育館、小塩江公民館、ムシテックワールド、武道館、山寺北団地、上野団地、山ノ坊団地、コミュニティプラザ、市民温泉。展示物が一部破損したのは特撮アーカイブセンター、歴史民俗資料館。tetteは空調施設からの水漏れが深刻で、天井壁の一部も損壊。中央図書館は3階以上で蔵書が散乱して、14日以降は当面(1週間程度見込み)の休館を余儀なくされそうだ。できる限り全館休館期間を短縮するべく対応している。
市内小中学校は15日を全校臨時休校とし、16日から再開する。
道路は段差破損や民地門柱倒壊、車道ひび割れなど51カ所、水道は東公民館付近で連合給水管1カ所が断水(復旧済み)し、同館に13日夜、給水車1台が出動し対応にあたった。ほかに給水管11カ所が破損した。
農業施設はため池堤体亀裂、法面崩落、水路破損など6カ所、市指定史跡長沼城址で巨大岩3つが崩落した。近くのもう一つの大岩も落下の恐れがあり対応を検討中で不用意に近づかないよう呼びかけている。
地震により稲田公民館に避難所が開設され、1世帯3人が一時身を寄せたが、14日午前5時45分に退所した。
被害を受けた公共施設のうち、すかがわ観光物産館flatto、tette、市民温泉、須賀川アリーナ、大東地域体育館、ムシテックワールドは当面の間臨時休館する。
建物(住宅)被害状況調査は15日から電話申請受け付けを始め、16日以降は午前8時半から午後5時まで税務課(℡88―9123)で受け付ける。窓口申請は市役所2階ウルトラ会議室で行う。