一ノ瀬さんが揮毫した大型横断幕
東日本大震災と東京電力原子力発電所事故、藤沼湖決壊から11日で10年を迎える。節目の日を前に愛知県名古屋市在住の書道家一ノ瀬芳翠さんから須賀川市の復興を応援する大型横断幕「夢 大輪の花ひらけ 須賀川」が贈られ、tette1階でんぜんホールに掲揚している。
横断幕は縦約2㍍、横約6㍍の大きさで、一ノ瀬さん自身が須賀川牡丹園の牡丹をイメージした名古屋市の伝統工芸「絞り染め」で仕上げた布に応援メッセージを揮毫したもの。
一ノ瀬さんは震災翌年の平成24年にも復興への願いを込めた巨大鯉のぼりを市に寄贈するなど、継続的に震災以降、市を応援してきている。
今回の大型横断幕に揮毫した「夢 大輪の花ひらけ 須賀川」のメッセージは名古屋市中区役所職員が文言を考案し、一ノ瀬さんが巨大筆で力強く「3・11を忘れない 名古屋」の文字を書いた。
大型横断幕は、名古屋市中区役所、名古屋観光コンベンションビューロー、日本文化国際交流協会の連盟で寄贈された。
一ノ瀬さんの揮毫のほかに、柵木由美中区長の「未来に向かって共にがんばりましょう」、杉崎正美コンベンションビューロー理事長の「コロナが終息したらまた会いましょう」の直筆メッセージも寄せられている。
tetteでは巨大横断幕を14日まで展示する予定で、一ノ瀬さんらの制作の様子や柵木区長と杉崎理事長がメッセージを添え書きする様子などを紹介するパネルも会場近くに並べられた。
一ノ瀬さんは書道歴50年で、高名な書家を師に公募展で多数の入賞を誇る。20年ほど前から書道界の組織を離れ、音楽とともに大作を制作する書道パフォーマンスを先駆け、愛と平和のメッセージ、震災復興などをテーマに国内外で活躍している。令和元年に一般社団法人日本文化国際協会を設立し現在も代表理事を務める。(本人オフィシャルHP参照)。
また名古屋市は震災後に電気自動車8台を市へ譲与し、市の災害復旧や復興に大いに役立てられた。
tetteでんぜんホールは福島県沖地震の影響で安全確保のため現在は一般利用出来ないが、今月中旬に点検作業を行い、その後の利用再開を見込んでいる。