図面を見ながらアイデアを出し合う住民たち
須賀川市は新年度から2~3年かけて西川中央公園の再整備工事を実施し、約2・5㌶の園内を2㍍掘り下げることで約2万5000㌧の雨水貯留施設として活用し、防災・減災能力の強化を目指す。
丸田町、館取町、茶畑町は一昨年の台風19号豪雨で甚大な被害を受けた。
避難したまま移住を考える人も多くいる中、残った住民たちは「安全で安心して暮らせる町づくりの会」を立ち上げ、市や国・県に対し二度と同様の被害が生じないよう各種事業を要望してきた。
市は現在、館取町地内で雨水を釈迦堂川に排水するためのポンプゲート工事を進めており、令和4年度までの完了を予定している。
さらに西川中央公園を2㍍掘り下げ湛水区域とすることで、万が一ポンプで排水しきれない大雨があっても、避難までの十分な時間を確保できるようにし、地域住民の生命を守る。
公園整備後も平常時は、地域コミュニティー活性化などに使用できる通常の公園となるため、市は丸田町町内会、安全で安心して暮らせる町づくりの会と合同で21日に労働福祉会館でワークショップを開き、住民の意見や要望を聞いた。
安積昭好町内会長、鈴木重町づくりの会長があいさつし、市担当者が工事概要などを説明した。
住民約20人が出席、4グループに分かれて図面を見ながら「グランドゴルフやバスケットボールなどスポーツができる場所がほしい」「土手を使ったすべり台や夏場に子どもたちが涼む噴水など、人が集まる魅力的な公園にしたい」など、熱心にアイデアを出し合った。
今後もワークショップを開き、今回出された意見などから実現可能なものを検討し、工事を進めていく。