「二人の円谷」顕彰事業など発表する橋本市長
須賀川市の橋本克也市長は2日、市役所で記者会見を開き、「二人の円谷」顕彰事業や東日本大震災の記録を残す震災アーカイブ、福島県沖地震の被害概要や支援策、医療従事者等への応援メッセージ募集を含む新型コロナ拡大防止対策などを説明した。
「特撮の神様」円谷英二監督と1964東京オリンピック男子マラソン銅メダリストの円谷幸吉選手をたたえる「二人の円谷」顕彰事業のうち、名誉市民章授与式は「特撮の日」と円谷選手ゼッケンナンバーにちなんで7月7日、tetteで行う。両氏関係者に称号記と名誉市民章を贈る。
2人の偉業にスポットを当てた1時間程度のテレビ番組制作・放映を委託し、BS放送で7月4日に全国放映し、その後、同月中に県内の民放局地上波で放送する。
円谷幸吉メモリアルホールの改修事業は5月下旬に着工し、倉庫部分を改修して展示スペースを広げ、資料保全のための空調設備などを整える。円谷メモリアルマラソン大会実施に合わせて10月中旬にリニューアルオープンする。オリンピックイヤーであることを踏まえ、工事期間中も関連資料が見られるよう、須賀川アリーナ内に臨時の移動展示スペースを設ける。
幸吉選手の写真展は東京2020オリンピック・パラリンピック開幕直前に合わせて、7月上旬から2週間程度tetteで開き、メモリアルホール収蔵資料や未公開写真を展示するほかトークイベントも企画している。
英二監督が今年生誕120周年となることから、企画展を12月から来年2月まで40日程度、市文化センターで開く。国立映画アーカイブと共催し、英二監督が映画とテレビなど日本映像史にもたらしたものに関する資料を展示する。
市が取り組むシティプロモーション事業の一環として、特撮監督の尾上克郎さんが監修した冊子「すきです わたしの すかがわ『須賀川事典』」(特撮編)を3万部発行し、今月中に市内全戸配布する。「特撮」を通した市の魅力について、特撮アーカイブセンターに深く関わった庵野秀明監督ら各界の著名人のメッセージなどを取りまとめた。市民に特撮の価値を再認識してもらうとともに、ネクスコ東日本サービスエリアや全国の美術館などでも配布して市外へのPRにつなげる。
そのほかタイアップ事業として、円谷プロがインターネット上で運営するデジタルプラットフォーム「ツブラヤ・イマジネーション」内に「光の町支所」を開設し、市と同社の関連事業を紹介する。今月には市内を舞台にした特別映像「ウルトラマンアーカイブスin須賀川」配信を予定している。
5月にはM78星雲光の国姉妹都市連携記念イベント「牡丹園内周遊スタンプラリー」などを行う。
幸吉選手関連では3月にメモリアルパーク内の配電用機器に顕彰ラッピングを施したほか、6月にオリンピック・パラリンピック強化指定選手奨励金(1人50万円)の交付を予定している。
そのほか10月にメモリアルマラソン大会、11月に特撮アーカイブセンター開館1周年記念イベント、円谷英二ミュージアム上映会、来年1月に幸吉賞の表彰など行い、「二人の円谷」に対する顕彰を充実させる。