お釈迦様の像に甘茶をかける檀家たち
お釈迦様の生誕を祝う花祭りは8日の誕生日に合わせ、各寺で行われている。
このうち天栄村榮林寺の花祭りは4日、新型コロナ感染を防ぐため、本殿より広い上松本集会所で、檀家の代表者ら約10人が出席し開かれた。
三本松浩一区長があいさつし、横山大山住職が読経した。
同寺は約150年前の火事で本殿を焼失しているが、毎年行う同行事で使用する花御堂には焼けたような跡もあり、それ以前から使用しているものとみられる。なお本殿は先月、150年ぶりに再建した。
檀家らは花御堂の桶に天と地を指差しながら立つお釈迦様の像に甘茶をかけ、線香をあげた。
横山住職は法話で花祭りの由来などを話し「花御堂の像はお釈迦様が生まれたときの姿を現しており、そのときに発せられた『天上天下唯我独尊』の言葉は、この世の誰もが悟り至れる存在であり、それを導く自らの覚悟を表明したともいわれる」と解説した。
檀家らには榮林寺の敷地内で10年前に採取し、陰干で保存していた甘茶が振る舞われ、今年一年の地域の平穏を祈った。