稲田学園が市内初の義務教育学校に

教育

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    橋本君(右2)の手に渡された校旗

 小中一貫教育を推進する須賀川市で施設一体型の教育を進めてきた稲田学園(小貫崇明校長)は、市内初の義務教育学校として全校児童生徒273人でスタートし、「やさしく かしこく たくましく 未来を拓く 稲田の子」育成を目指す。開校式は6日に行われ、校章が描かれた校旗が授与された。
 同校は市内の小中一貫教育モデル校として平成30年から小中一貫教育校となり、同一の校舎で小中学生が学び、学校行事等で交流を深め、中学進学時に問題とされるいわゆる「中1ギャップ」解消や、郷土愛を深める地域の学びなどを実践してきた。
 今回、義務教育学校化したことで、文部科学省の制度としても1年から9年まで同一校という位置づけとなる。
 9年間の学びとして「い」ろいろな体験を通し、「な」りたい自分を見つけ、「だ」い好きなふるさとに出会う学習活動を意味する「いなだスタディ」を掲げ、「ふるさとを愛し、社会や未来を拓く子ども」、生きる力の向上を目指す。
 一般的な小中学校の区分ではなく、1年から4年までの前期、5年から7年までの中期、8、9年の後期―の3ブロックに分け、発達状況に合わせた目標を設定する。
 前期は「地域の良さを知る、友だちと関わる」、中期は「地域のくらしを知る、自分の将来を見つめる」、後期は「地域の未来を見つめる、自己実現を目指す」として、2分の1成人式や立志式、米作り体験、職場体験などの行事を展開する。
 そのほか、豊かな心、確かな学力、たくましい心と体を柱により大きな教育成果を実現させる。
 開校記念式典は新型コロナの感染を防ぐため5年生以上と来賓、関係者のみ出席した。
 橋本克也市長が「これまで小学校は明治6年、中学校は昭和22年から地域と共に歩んできた。晴天に広がる稲雲のごとく、これから大きく羽ばたいてほしい」と式辞、小貫校長は「新しい学校としての歴史が始まるが、これまで通りに地域の『オラが学校』として愛される学校を目指したい」、代表生徒の飛澤咲良さん(9年)が「伝統を継承し9年間の学び、一体感、感動を創造する学校を合い言葉に、新たな伝統を築いていきたい」と決意を表した。五十嵐伸市議会議長が祝辞を述べた。
 校旗は橋本市長から小貫校長、小貫校長から代表生徒の橋本真佳君(同)に手渡された。
 愛唱歌から校歌となった「Home」を手掛けたNAOTOさんと岡本真夜さんはビデオメッセージで「皆さんと歌で関われてうれしかった。また笑顔で会える日を楽しみにしている」とエールを送った。