ウルトラマン上映会と高寺成紀さんらのトークイベント

イベント文化

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    特撮文化とウルトラシリーズの魅力を語る清水さんと高寺さん(右)

 須賀川市と円谷プロダクションの「二人の円谷」顕彰タイアップ事業「ウルトラマンアーカイブスプレミアムシアターin須賀川」は18日、tetteたいまつホールで開かれ、放映55周年を迎えたウルトラマンや特撮文化について映像上映とゲストトークで理解を深めた。
 「ウルトラマンアーカイブス」は“夢見る力、創造の源”をテーマに、放映55周年に合わせて、シリーズ作品の「記録・検証・拡散・継承」に向けて、特撮の魅力と文化を発信する円谷プロダクションの取り組み。
 市は今年、生誕120周年にあたる“特撮の神様”円谷英二監督と、1964東京五輪銅メダリスト円谷幸吉選手の2人の偉業を再顕彰する「二人の円谷」事業を各種展開する。
 今回のイベントは、市とウルトラマンの故郷「M78星雲光の国」が世界で唯一の姉妹都市提携していることのPRと生誕120周年・放映55周年のメモリアルイヤーに合わせて企画した。
 特撮・映画・アニメなどの世界を目指す県内の専門学生や大学生、市内の高校生ら約40人を招待して、平成仮面ライダーシリーズ第一作「仮面ライダークウガ」など数々の特撮番組をプロデュースした高寺成紀さんと映画評論家でクリエイティブ・ディレクターの清水節さんをゲストに迎えた。
 高寺さんは須賀川駅で降りてから松明通りに並ぶモニュメントをワクワクしながら写真に撮ったとし、「流石に特撮の聖地で全国でもなかなか見られない光景だ」と絶賛した。
 ウルトラマン全39話の中でも屈指の名作と今も高く評価される第23話「故郷は地球」を上映し、元人間で怪獣になってしまった「ジャミラ」の悲哀、人間社会の理不尽さなどを解説した。
 場内アンケートで来場者の約8割が第23話を初めてではあったが、ゲストの2人は「大人向けの深いテーマ性を持つこの話はウルトラシリーズの中でも異端・異質だが、この作品を放映したことで、現代まで続く人気の源になったのではないか」との見方を示した。
 また空想特撮映画「シン・ウルトラマン」の企画・脚本を担当する庵野秀明さんが手がけるアニメ作品にも、第23話での数々の映像技術が見られるとも紹介した。
 最後に高寺さんは「これを機会に円谷監督のDNAを継承するきっかけとして、勇気を持ってこの世界の門を叩いて下さい。そして特撮を未来の作り手につなげてほしい」と激励の言葉を送った。
 今回の収録映像は5月下旬頃、ツブラヤイマジネーション内「光の町支所」で無料配信する。
 また次回の「ウルトラマンアーカイブスプレミアムシアターin須賀川」は5月15日、tetteでゲストに社会学者で映画批評家の宮台真司さんを迎える。特別映像はバルタンが初登場するウルトラマン第2話を上映する。

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