発行した犯罪と少年非行の概況
須賀川署と須賀川地区防犯協会連合会は同署管内の昨年の犯罪発生状況などをまとめた冊子「犯罪と少年非行の概況―犯罪の起きにくい社会をめざして」を発行した。刑法犯認知件数は347件(前年比115件減)と直近10年間で最も少なく、検挙数は162件と前年より4件増加した。一方、殺人など凶悪犯も発生しており、引き続き防犯の取り組みが求められる。
冊子はフルカラー6ページ、なりすまし詐欺被害防止対策活動や各種活動の写真、地域安全作文コンクールで最優秀賞を受賞した須田琴菜さんの作文なども掲載している。
昨年1年間の犯罪を種類別にみると、窃盗犯が最も多く認知253件(同103件減)検挙125件(同6件増)、次いで粗暴犯認知18件(同3件増)、検挙15件(同5件増)、知能犯は認知5件(同5件減)、検挙1件(同5件減)。
窃盗犯のうち万引きが58件と最も多く、前年より16件増え、次いで自転車盗21件、空き巣と出店荒らしがいずれも19件。
交番・駐在所別に認知件数をみると、西袋交番110件、駅前交番94件、鏡石駐在所45件。西袋は万引きと空き巣、車上ねらい、駅前は万引きと出店荒らし、鏡石は万引きと自転車盗が多かった。
なりすまし詐欺は被害件数が4件で、前年と変わらなかったが、被害総額は711万円、前年比571万円増と高額になった。
特に警察官や金融機関職員になりすまし、キャッシュカードをだまし取る「キャッシュカード詐欺盗」が増えており、警戒が必要となる。
非行少年・不良行為少年総数は85人で前年から12人増加した。非行少年は11人(同8人減)、不良行為少年は74人(同20人増)。
非行少年の主な内訳は万引き4件、傷害、空き巣ねらい、自転車盗、置き引き、器物損壊など各1件。
学識別にみると小学生3人、中学生3人、高校生1人、有職1人、無職3人。
不良行為の内訳は深夜はいかい55件、家出6件、粗暴行為4件など。
学識別に見ると小学生3人、中学生7人、高校生18人、その他9人、有職14人、無職23人。
非行少年・不良行為少年を居住地交番別にみると、西袋24人、鏡石14人、川東11人、駅前9人だった。
コロナ禍の影響か、犯罪・触法・ぐ犯の非行少年は県内全体でみても減少したが、深夜はいかいや家出など、自己または他人の徳性を害する不良行為少年の数は増加する傾向がみられた。