福島空港 開港以来最低の利用者数

地域振興観光

 県は19日、令和2年度の福島空港利用状況を発表した。利用者数は合計6万8355人で、前年度比19万1366人、73・7%減となり、年間では開港以来最低となった。
 これまで空港の年間利用者数は平成11年に最多の75万7625人を記録し、日本航空の撤退や東日本大震災が発生してからは概ね25万人前後で推移してきており、10万人を下回ることはなかった。
 大幅な利用減少について県は、新型コロナの感染拡大による国内定期路線の運休・減便が続いたこと、ここ数年好評だったベトナムなどからの国際チャーター便の全便が運航中止となったことを原因にあげる。
 利用状況を詳しくみると、国内定期路線は6万6371人で搭乗率44・7%(前年度比16万9309人減)、札幌便は1万2197人で搭乗率36・8%(同4万6120人、26・8ポイント減)、大阪便は5万4174人で搭乗率46・9%(同12万3189人、10・4ポイント減)。
 チャーター便は国内24便運航し1576人が利用、搭乗率は78・2%だった(同31便、1675人減、12・2ポイント増)。
 昨年は174便2万667人が利用した国外へのチャーター便は運航できず、落ち込みの一因となった。
 そのほか福島県沖地震により東北新幹線の一部区間運転見合わせに伴い、2月15日から20日まで福島―羽田間の臨時便を22便運航し、408人が利用し搭乗率は11・8%だった。