薬剤師会がワクチン希釈・充填研修

医療

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    真剣な面持ちで希釈・充填の手順を確認する参加者

 5月から始まる須賀川市の新型コロナワクチン集団接種を前に、安全で円滑な実施に向け関係機関・団体の準備が進められている。須賀川薬剤師会(細井正彦会長)の事前研修会は22日、グランシア須賀川で開かれ、接種チームにおいて薬剤師が担うワクチンの希釈と充填の正しい方法を確認した。
 市の集団接種は5月11日から須賀川アリーナでスタートする。同会は毎週日曜日に薬剤師5人を派遣し、医師5人、看護師5人とともに15人1班体制で接種にあたる。班は午前と午後で切り替える。なお平日の集団接種は委託業者が実施する。
 薬剤師は集団接種においてワクチンの質と量の担保、安全・安心に実施するための供給を担う。
 市保健センターの専用冷凍庫に保管されたワクチンはマイナス75度(プラスマイナス10度)を保たれており、使用前には解凍と生理食塩水による希釈、注射器への充填が必要になる。
 また特に希釈・充填後は光や紫外線の遮へいが必要など、管理には細心の注意を払わなければならない。
 研修は約60人が参加した。細井会長は「東京や大阪などで再び緊急事態宣言が発令される見通しで、若者も感染しやすいとされる変異ウイルスも現れている。各国の状況をみるとワクチンが劇的に患者数を減らすと期待され、市内においてもできるだけ早期にスムーズな接種が望まれており、協力をお願いしたい」とあいさつした。
 講師に五ノ井由美子薬局長ら公立岩瀬病院の薬剤師を迎え、五ノ井局長が先行して実施した公立岩瀬病院でのワクチン接種について、ワクチン到着から保管、接種に向けた訓練などの様子を説明した。
 また希釈・充填を担当した薬剤師らが同病院での実践を撮影した動画を流し、順序に従って注意点を解説した。
 参加者らには注射器や希釈用の生理用食塩水、訓練用の薬剤(抗生物質)グローブやヘアキャップなどが配布され、本番での手順を確かめた。
 参加者らは一様に真剣な面持ちで、貴重なワクチンを市民に問題なく届けられるよう訓練に取り組んでいた。
 なお市では集団接種のリハーサルを25日午前10時から須賀川アリーナで実施し、安全な実施に向け準備を万全にする。

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