市立博物館 春の企画「日展と院展」スタート

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    学芸員の説明に熱心に耳を傾ける児童たち

 須賀川市立博物館の春季企画展「日展と院展・須賀川ゆかりの作家たち」は27日から同館で始まり、6月6日まで須賀川が誇る日本画家須田珙中や石川町出身で戦後に牡丹園近くにアトリエを構えた角田磐谷、須賀川高などで教べんをとった鳥井未央らをはじめとする作家が遺した名作約30点が展示されている。
 今回の企画展は、昨年の市立博物館開館50周年記念事業として、「春の院展」巡回展に先立ち予定していたが、新型コロナの影響で延期され、1年越しの開催となった。
 日展は日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書の5部門の総合美術展、院展は日本美術院が主催する日本画公募展覧会でいずれも国内最高峰の作品が集まる。
 企画展には同館収蔵の日展・院展出展作品のうち、須賀川にゆかりの深い中央画壇で活躍した作家の大作や代表作、新収蔵作も含めて見応えある絵画が並び、各作家の両展に向けた強い意気込みも感じられる。
 中でも須田珙中「禽と獣」や角田磐谷「あさつゆ」などは修復後の初出展となる注目作や名作の共演も楽しめる。
 そのほか二本松市収蔵の二瓶大三「高原の夕」や、角田磐谷とともに福陽美術会で活躍した荻生天泉や太田秋民らの絵画、須賀川出身で日展を中心に活躍した彫刻家・佐藤義重、県内出身の柳沼曹雲らの彫刻なども観覧できる。
 また江戸時代を代表する銅版画家・亜欧堂田善の銅版画を広めようと尽力した渡辺光徳らの関連資料なども紹介している。
 会期中の催しとして同館学芸員のギャラリートークを5月8日午前11時から予定している。国際博物館の日の5月18日は無料開館日となる。
 開館時間は午前9時から午後5時まで。観覧料は大人200円、大学・高校生100円、中学生以下・65歳以上、障がい者手帳所持者は無料。
 問い合わせは同館(℡75―3239)まで。