設置した巣箱の蓋を開け、期待に胸を膨らませる児童
全校児童数4人の湯本小(高橋哲也校長)は7日、森林環境学習の一環で校舎裏手の林に鳥や小動物が入れる巣箱と生物を観察するセンサーカメラを設置するなど、少人数校ならではの特色ある学びを実践した。
村教委は「村はひとつ、学校はひとつ、願いはひとつ、地域コミュニティを核とした天栄だからできる少人数教育」を合言葉に、地域と協力しながら各校に合わせた独自の教育に取り組んでいる。
森林環境学習は、学校周辺の自然を生かした授業を通して、愛村心や自然環境の重要性などを学ぶもので、季節に合わせて年4回行っている。
今回は初めての試みとして、今年立ち上がった地元有志団体「湯本森・里研究所」(星昇代表)の協力で巣箱を使った森林の生物観察を行う。
岩崎雄輔さんがキツネやハクビシン、タヌキなどの毛皮を見せながら森の生き物について説明した。
その後、子どもたちが森で拾い集めた木の実や枝葉、木の皮などで巣箱を飾り付けた。子どもたちは生き物が入りやすいように枝などで道筋を作ったり、カモフラージュを施したり、「まっていました」と文字を入れたりするなど工夫を凝らした。
巣箱は2人1組で協力しながら、自分たちの目の高さの位置に設置した。岩崎さんによると、シジュウカラやヒメネズミ、モモンガなどが巣箱を使うと期待されるという。
今後は月1回程度巣箱を観察するほか、センサーカメラで自動的に撮影された動画を見て、森の生き物に理解を深める。
授業ではそのほか、ドローンを使って上空から森林を観察する試みも行われ、子どもたちは歓声を上げていた。