全国新酒鑑評会 天栄2蔵元ダブル金賞

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    「蔵人に感謝を伝えたい」と話す松崎杜氏
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    「日本酒の魅力を広めたい」と笑顔の鈴木さん

 広島県東広島市の酒類総合研究所の令和2酒造年度全国新酒鑑評会の結果は21日に発表され、天栄村の松崎酒造が9回連続、寿々乃井酒造も2回連続の金賞に輝いた。2蔵元は金賞の結審がなかった昨年も入賞しており、ダブル入賞は3年連続、ダブル金賞は2回連続となる。
 また福島県の金賞受賞数全国1位も8回連続となり、2蔵元も記録に大きく貢献した。
 酒類総合研究所と日本酒造組合中央会の共催で、全国規模で開かれる唯一の新酒鑑評会。全国の酒造家が鑑評会を最高峰の目標として技術の粋を結集し、金賞の受賞を目指し全国から821点が出品された。4月20日の予審と5月11、12の両日の決審で入賞413点、金賞202銘柄を選んだ。
 9回連続金賞、10年連続入賞した松崎酒造の「廣戸川」は、天栄産の酒造好適米「夢の香」で作り上げた。松崎祐行杜氏は「嬉しさよりホッとしたというのが正直なところです。コロナ禍でもモチベーションを維持して取り組んでくれた蔵人たちにも良い報告ができます」と胸をなで下ろす。「例年より米が硬く、難しいところもありましたが、これまでの経験を生かし雑味の少ない酒に仕上がりました。金賞酒の良さを市販酒に生かしながら、来年は10回目の金賞を目指したいです」。
 寿々乃井酒造の「寿々乃井」は2年前に初の金賞を受賞し、入賞は3年連続となる。今年も「山田錦」を使用し、伝統の技で仕上げた。広報担当の鈴木理奈さんは「応援してくださった皆さんのおかげで受賞できました。今年は輪郭が丸く舌触りも軟らかなお酒に仕上げました。金賞をきっかけに手に取っていただき、日本酒の奥深い味わいの世界を広く知っていただけたら何よりです。水で育まれる米、その米と水で造り上げる日本酒の文化の魅力をこれからも伝えていきたいです」と笑顔をみせた。