並木町運動場 利用団体が再開へ整備

スポーツ行政

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    自分たちの手で練習場所を整備する子どもたち

 今年2月の福島県沖地震で地割れなどの被害を受け、利用休止している並木町運動場の一日も早い利用再開に向け、円谷ランナーズ(水野武代表)は29日、市スポーツ振興協会に協力して整備活動を行った。
 同運動場は1周300㍍のトラックと、平成30年に整備したクロスカントリーコースを有している。
 2月の地震ではクロスカントリーコースとグラウンドの接地部分などに地割れが生じ、安全性確保のため利用を休止していた。
 しかし利用団体の練習場確保の困難さ、整備しない期間が続くことによるグラウンドのコンディション悪化などの課題が生じていた。
 市と市スポーツ振興協会は利用団体らの要望に応じ、できるだけ早期の利用再開を目指すこと、また現状で安全に利用できると確認できたコースは一部団体に限り貸し出すことなど調整を進めてきた。
 円谷ランナーズは利用休止期間中、大黒池防災公園や須賀川アリーナと周辺、市民スポーツ広場などで練習してきた。しかしロードでの練習では子どもたちの足に負担がかかること、十分な照明がない場所では安全確保に不安があることなど問題点もあった。また同運動場の砂地で走れば地面を蹴る際に足が滑るため、より足の力が鍛えられるなどのメリットもある。
 これまで通りの安全な練習場所確保に向け、子どもたちや保護者、コーチら約40人はグラウンド整備を行い、クギで打ち付けられたレーンの浮きなどを直した。
 子どもたちはトンカチを手に一生懸命クギを叩き、コースをならしていった。
 最後に状態を確かめるためにテスト走行も行い、久しぶりに親しんだコースを走れる喜びに顔をほころばせていた。
 なお補修工事は6月に発注し、早ければ8月後半にも完了できる見通しだが、今後市が現状を確認し、安全性が認められ次第、円谷ランナーズやふくしま駅伝須賀川市チーム、市スポーツ振興協会事業など一部団体はコースを制限した上で利用できるようにする見込み。