長年“世界一小さな映画祭”の愛称で親しまれてきた「すかがわ国際短編映画祭」は今年度で閉幕する。最後の映画祭は10月30、31の両日、この秋リニューアルする市文化センターで開かれる。チケットは9月上旬の販売を予定している。
映画祭実行委員会(堀江祐介委員長)、市、市教委主催、阿武隈時報社などの後援。
国際短編映画祭は、広く映像文化に対する理解を深めるとともに、地方文化の振興と国際文化交流推進を目的に、毎年国内外から厳選した珠玉の短編作品を上映してきた。
一方で近年はネット配信などで映像がより身近で気軽に観賞できるようになったことなどから、当初の目的を達成できたとして、実行委員会の解散と最後の映画祭を今年3月の総会で決めた。
上映作品は現在調整中だが、短編映画プロデューサーとして短編映画祭に作品を提供してきた山村浩二さんをゲストに迎える。
山村さんは短編アニメ映画「頭山」がアヌシー、ザグレブをはじめ、世界の主要アニメーション映画祭で6つのグランプリを受賞し、第75回アカデミー賞短編アニメーション部門にノミネートされた。
「カフカ 田舎医者」、「マイブリッジの糸」など多くの短編作品で100以上の映画賞に輝き、絵本作家としても活躍する。「すかがわ国際短編映画祭」には第16回と第20回にゲスト参加し、第21回映画祭で手がけたイラスト「時の樹」と映画祭ロゴは、今もポスターやパンフレットなどに利用されるなど多大な貢献を果たしてきた。