国史跡上人壇の史跡公園整備へ意見交換

文化

  • 画像
    上人壇廃寺跡発掘現場を視察
  • 画像
    橋本市長から委嘱を受ける委員

 奈良時代から平安時代にかけて石背郡の貴重な資料が多数出土した、須賀川市の国史跡上人壇廃寺跡の史跡公園整備に向け協議する、「整備委員会活用部会」は2日、市役所で初会合を開き、橋本克也市長が委員8人を委嘱し、廃寺跡と郡山市の大安場史跡公園を視察した。
 市が属する岩瀬郡は古代、石背・石瀬、磐瀬と表記され、718年(奈良時代)には東北地方南部にあった陸奥国から石瀬国と石城国が分置され、石背国の中心が石背郡にあったと考えられている。
 上人壇廃寺跡は同時期に創建された寺院跡で、これまでの発掘調査で全国的に類例が少ない六角形の瓦塔(がとう)や平安時代の金鼓や経軸端などが出土。一辺約80㍍区間に南門・金堂・講堂が一列に並ぶ得意な伽藍配置でもあり、昭和43年に国史跡指定を受けた。
 市は令和7年に供用開始する駅西再開発事業に合わせて、上人壇廃寺跡史跡公園(仮称)整備を計画し、活用部会はどのように使うことが望ましいか、どう整備すればいいかなど審議し、整備基本計画に反映させる。
 橋本市長は「あらゆる人に選ばれるまちづくりのためには、歴史や文化に愛着を持ちシビックプライドを醸成することが根幹となる。多くの市民に愛される史跡公園となるよう協力をお願いします」とあいさつした。
 委員長に宗像正夫須賀川史談会長、副会長に影山章子須賀川知る古会長を選任した。
 会合は上人壇廃寺跡発掘調査現場と大安場史跡公園を現地視察し、現状把握と今後の課題になどで意見交換した。
 委員は次の通り。
 鈴木眞正(新栄町町内会理事)山田新一(下宿町内会副会長)理﨑裕子(須賀川二中1学年主任・社会科教諭)先崎文雄(公募委員)、中山雄一(同)

イベント情報バナーイベント情報バナー