花岡地内の旧市産業会館に緊急対策出張所が開設

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    出張所入り口に看板を設置する関係者

 国土交通省東北地方整備局福島河川国道事務所は5日、花岡地内の旧市産業会館に「阿武隈川上流緊急治水対策出張所須賀川庁舎」を開所した。開所式が職員や関係者ら約20人出席して行われた。
 一昨年に須賀川市や鏡石町など流域自治体に多大な浸水被害をもたらした東日本台風を受け、国は新たな治水対策「阿武隈川緊急治水対策プロジェクト」を立ち上げ、令和10年までに小作田・雲水峯の2橋架け替え、堤防強化とかさ上げ、鏡石町はじめ3町村に1カ所ずつの遊水地整備などを計画している。
 これまでは同出張所を郡山市内に開設していたが、遊水地整備計画も具体的にスタートし始めたことを受け、より地域住民の声を身近で聞き迅速な対応に移せるよう、須賀川出張所を開所することとした。2階を改装して職員10人が常駐する。
 開所式は國友優東北地方整備局河川部長、畑井言介須賀川出張所長、橋本克也市長らが玄関に看板を設置、國友部長は阿武隈川緊急治水対策プロジェクト概要を紹介し、「しっかりと目標達成に向けて流域治水の考えでハード整備に邁進してまいります」とあいさつした。
 橋本市長は「本市に出張所が開設される意義は大きく、安全で安心な流域治水の取り組みに期待したい」と述べた。
 最後に畑井所長が「台風被害を受けた方々の悩みや不安の声をさらに受け止め、これまで以上に地域に寄り添い、再び大きな被害が発生しないよう職員一同対応して引き続き頑張ってまいります」と決意表明した。
 阿武隈川緊急治水対策プロジェクトは、本川・支川の抜本的な治水対策と流域対策が一体となった防災・減災対策で、平成の大改修を超える規模の取り組みが令和10年の完成に向けて進行している。