ポスターを手に来場を呼びかけ
須賀川の歴史文化継承とまちの活性化を目的に活動を続ける須賀川知る古会(影山章子会長)は10~12日まで、風流のはじめ館郷学の間で東京2020オリンピック特別企画第11回街かど発表会「円谷幸吉選手の功績をしのぶ」を開く。
円谷選手は1964東京五輪男子マラソン銅メダリストで、「忍耐」を胸に彗星のごとく日本陸上界に現れ、輝かしい記録と成績を修めた。
同知る古会は東日本大震災で被災した朝日稲荷神社神楽殿を管理する神炊館神社の協力を得て修復し、ふるさとをテーマにした勉強会を開くなど活動している。
街かど発表会は須賀川ゆかりの偉人などにスポットを当てて、関連資料展示や講演を行うなどして、後世に受け継ぐべきふるさとの魅力や史料を紹介する取り組み。
今回は間近に迫る東京2020オリンピック開幕に合わせ、円谷幸吉選手の功績を偲ぶ目的で、円谷選手の自衛隊郡山駐屯地勤務時代の練習パートナー齊藤章司さんが提供した写真と回想「円谷幸吉くんを偲ぶ」をメーンに展示する。
回想の一部を抜粋すると「円谷くんは、課業が終わるとドアをノックして入って来た。『円谷二士、齊藤班長に用あって来ました』『おぅ何の用か』『練習をしていただけませんか』このように毎日やってきた。仕方なく面倒を見てやるぐらいの気持ちで走っていたが、一週間も続けていると私にも走る適性があるように思えてのめり込んでいった」などの思い出を米倉美穂さんの朗読で振り返る。
ほかにも神戸市在住の瀬戸和夫さんが円谷選手を描いた「昭和の時代」(2016年作・100号)を展示する。円谷選手の遺書からすさまじい衝撃を受けた作者は、輝かしい脚光を浴びながら孤独だった円谷選手をいつか絵にしたいと心に決め、長い時間を経て、胸に秘めてきた選手の活躍と苦悩を表現した。
故吉田齊さん提供の1936年ベルリン大会で村社講平選手が男子1万㍍4位入賞した記録映画「民族の祭典」(レニ・リーフェンシュタール監督)を上映する。
会場は入場無料。午前10時から午後7時まで(12日は午後4時まで)。駐車場は須賀川市役所を利用する。問い合わせは事務局の影山さん(℡75―3005)まで。