「須賀川で心に残る体験を」 ツーリズム実行委で会合

行政観光

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    エアポートツーリズム事業を協議

 須賀川ツーリズム実行委員会(会長・渡邉達雄商工会議所会頭)の会合は6日、会員ら約30人が出席してホテルサンルート須賀川で開かれ、観光庁が選ぶ県内観光促進支援事業の一つに選ばれた「須賀川市で心に残る体験を エアポートツーリズム事業」の考え方などを意見交換した。
 渡邉会長はコロナ収束後を見据えた観光事業の準備が今から必要とし、「地元がやるべきことは数多くある。今回の採択を利用し、さらに観光に力を入れ、福島空港を利活用した有意義なプランを検討したい」と述べた。
 同委員会はこれまで、地域資源について考え観光ルート開発を検討する取り組みなどを進めているが、商品を通じた地域の魅力を適切に伝えきれていないため、資源の点在化、点を線で結ぶストーリーの必要性などを課題としてきた。
 観光庁に採択された事業は、ウィズコロナの感染対策とアフターコロナの高付加価値化を見据えた「地域ならではの観光コンテンツ造成」を目指す。
 福島空港で過ごす時間を朝、昼、夕刻の3つに分け、福島空港を起点に周辺地域の資源と組み合わせながら地域で過ごす時間をクリエイティブにかえる体験型観光コンテンツをつくる。
 メーンターゲットに30~50代くらいまでの親と小学生くらいの子、仕事を持つ活動的で好奇心が旺盛なミドル世代とし、福島・茨城・栃木など近県とクルマ移動エリア居住者に絞った。
 中長期的には主に東アジアからの空港発着チャーター便を利用するミドル世代の旅行客も見据えている。
 今後はモニターツアーを実施し、観光資源(福島空港、地元食材、日本酒)の磨き上げや参加者の反応をアンケート調査し、地域の食の安全・安心を広く発信して風評被害払拭につなげたい考え。
 コロナ期に合わせオンライン会議システムを利用した「オンラインモニターツアー」も構想に、今後は様々な効果的な手法を取り入れ、情報発信やコンテンツ開発手法を確立する。
 観光庁は5月、福島県沖地震など風評被害払拭支援のため「地域の観光資源の磨き上げを通じた域内連携促進に向けた実証事業」にエアポートツーリズム事業など県内17事業を選定し、一事業に最大1500万円を補助する。