藤沼湖を見渡しながら真剣に説明を聴く児童ら
長沼商工会・藤沼自然公園復興プロジェクト委員会(深谷武雄委員長)は7日、福島市の野田小5年生119人の震災学習を受け入れ、藤沼湖の成り立ちや決壊事故から現在までを説明し、奇跡のあじさいを記念植樹した。
仁井田中から野田小に異動した湯田公夫校長が震災の年に生まれた児童らが東日本大震災を学ぶ機会として、藤沼湖が最適と推薦し、那須甲子少年自然の家で宿泊体験後、課外活動の一環として同所を訪れた。
プロジェクト委員会メンバーの深谷委員長、遠藤吉光さんら4人が講師となり、震災で決壊し修復された本堤で藤沼湖の成り立ちや復旧・復興工事とその後についてパネルを使い説明した。
農業用水不足を解消するため、池田利一を中心に建設を国などに働きかけ、昭和12年から13年かけて地元住民らも協力し完成したことが分かりやすくまとめられた奥河敏男さん監修の「池田利一の願い 藤沼用水を拓く」と「須賀川市藤沼湖決壊事故から」の冊子も配布した。
震災時の状況などを聴いた児童らは当時の様子を想像するように湖面と周辺を見渡し、藤沼湖の大きさや近くの山についても積極的に質問していた。
また事故後に湖底から採取され商工会や同委員らが世話を続けている「奇跡のあじさい」をクラスごとに藤沼湖畔に植樹した。