二岐山のミズナラ「こぶなら」幹周り7・46㍍、日本一!

その他教育文化

  • 画像
    幹周りが日本一を超えた「こぶなら」
  • 画像
    計測に力を貸す児童たち

 天栄村二岐山の中腹にあるミズナラの巨木「こぶなら」の幹周りが環境省の定める計測法で7・46㍍あり、これまで日本一と思われていた長野県阿智村にあるミズナラの7・25㍍より太いことがわかった。湯本森・里研究所(星昇代表)と湯本小(高橋哲也校長)の児童らが8日に計測して判明した。
 「こぶなら」は昭和20年頃に炭焼きのため入山した地元住民に発見され、当初は伐採して木炭にされるはずだった。しかしあまりに太くて切れなかったこともあり今日まで残されている。
 計測は同校の総合学習のうち森林学習の一環で実施し、星代表が全校児童4人(佐藤吏貢君、田代祐翔君、星蛍君、池田繭さん)を連れ、ミズナラに向かった。
 道中でかつての炭焼き窯跡やシカなど野生動物の害から里山を守るため設置しているセンサーカメラの映像などを子どもたちに見せて説明し、地元の人たちが里山とともに生活していたこと、環境を守ることの難しさと意義などを伝えた。
 「村史によると、以前は村にシカがいなかったそうだが、この10年で個体数が増え、被害が出ている」と説明すると、児童からは「シカがいなくなればいいの?」と質問が出た。「そういうわけではないから、難しいね」という回答に児童らもその難しさの一端を感じている様子だった。
 「こぶなら」に着くと周囲に比較的大きな木が残っていることを示し、「昔の人たちは、こぶならが切れないとわかると、後世に残そうとした。残すのが1本だけだと倒れるリスクが高くなるので、周りの木も切らなかった」と解説し、木を守ろうとした当時の思いに触れた。
 計測作業は児童全員が手伝い、環境省で定められた高さの位置でメジャーを幹の周囲に回した。結果が日本一となることがわかると、児童らは「やったー」と声を上げて喜んだ。
 合わせて計測した枝張りは31・20㍍、高さは推定20・6㍍で日本トップクラスであることがわかった。
 児童らは「家の裏を進むと見られるこの木が日本一とわかってびっくりした」「いろんな人に知ってほしい、そして多くの人に守ってほしい」「(木を)きれいに残したい、大人になっても残していきたい」と感想を述べた。
 星代表は「日本一とわかったことは意義深く、環境を真剣に守っていく意識が高まるきっかけになってほしい。地域の魅力としての活用も願うが、保全が第一なので慎重に考え、案内人付きツアーなど展開していきたい。またこの体験を通して、子どもたちが湯本の未来を中心となって考えていってくれたらうれしい」とした。
 星代表は計測データを村に提供し、村は文化財保護審議会の審議を経て村の文化財に登録する考え。その後、国・県の文化財登録も目指し、貴重な巨木の保護に力を入れる。
 なお現地は国有林となっているため、無断で立ち入ることはできない。

31日に「こぶなら」見学ツアー

 湯本森・里研究所は31日午後1時から、「こぶなら」の見学ツアーを実施する。
 案内人は県環境アドバイザーでもある星代表と県野生生物保護アドバイザーの岩崎雄輔同研究所理事が務める。
 二岐温泉ぶな山荘前駐車場に集合後、「こぶなら」を目指して歩き、道中に動植物や、かつて木地師が通った「会津街道」、炭焼き窯跡など、湯本二岐地区の歴史を解説する。
 参加費は大人3000円、小中学生1500円。
 軽い登山程度の運動量となるため、動きやすい服装での参加を呼びかける。
 問い合わせは星代表(℡070―5433―4074)まで。