アフガニスタンの日常を知る 稲田学園で写真家内堀さんが解説

教育

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    内堀さんの写真に興味津々の子どもたち

 須賀川市教委は長年にわたりアフガニスタンなど途上国の子どもたちに日本のランドセルを贈る活動を続ける写真家の内堀タケシさんを迎え、市内小学校で写真を見ながら意見を交わすフォトディスカッションを行っている。
 このうち稲田学園は13日に行われ、学年別に内堀さんから外国の実情を学んだ。
 同校の6年生34人は自分たちが来年度から使わなくなるランドセルを海外に送りたいと考え、支援機関への送料を自分たちの手で得るために現在トマトを栽培している。
 そのため内堀さんの写真や話にも強い関心を持ち、積極的な姿勢で授業に臨んでいた。
 教室には日本から届けられた中古の赤いランドセルを自慢気に背負う現地の男の子や、山積みのランドセルの上空を無人攻撃機が飛ぶ光景、戦車の脇を歩く子どもの姿、屋外でランドセルを机代わりに笑顔を浮かべる子どもたちなど、アフガニスタンの現実を切り取った写真が並んだ。
 内堀さんは、世界には日本と異なる日常を過ごす多くの人がいること、給食など自分たちの日常も世界の貧困につながっていること、友情や信頼など本当に大切なものはアフガニスタンの日常の中にもあることなどを丁寧に伝えた。
 子どもたちは解説に目を丸くして驚き、「私たちの日常が当たり前ではないことを知りました。給食を残さず食べるなど、生活を見直さなければならないと感じました。また、恵まれている自分たちだから、何かできることをしてあげたいです」と感想を述べていた。
 また内堀さんはランドセル支援に関する6年生の取り組みに対し「アフガニスタンの友人たちに代わって感謝したい。こういう素晴らしい子どもたちがいることを、現地にも伝えたい」とたたえた。
 内堀さんは14日までに同校のほか、小塩江、須賀川三、西袋一小を訪問し、8月までに白江、長沼、須賀川二小で同様のフォトセッションを行う予定。

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