入り口の笹に飾られた多代女の俳句
須賀川市立博物館は24日から始まる企画展「乗り越える 災害と須賀川」、及びテーマ展「古文書からみた災害と須賀川」を前に、20日から入り口前に七夕飾りと市原多代女の「七夕俳句」を飾るスポット展示を実施し、来館者の注目を集めている。
伝統的七夕をテーマに、旧暦の七夕にあたる8月14日まで笹を飾り、多代女が遺した「七夕や願ひは風も来る座敷」「星合や耳をすませば水のおと」などの句を印刷した短冊が風になびく。
今後は館内に短冊を用意し、来館者にも自由に書いてもらう予定。
企画展・テーマ展に向けた準備も大詰めを迎えている。
東日本大震災から10年の節目にあたる今年、またコロナ禍の今だからこそ、先人の知恵と工夫、願いを知ってほしいと、古くから多くの自然災害や流行病に見舞われながらも「自治のまち」として人々が知恵を出し合い、立ち向かってきた歴史を読み解く様々な史料を展示する。
会期中の催しとして、開館記念日の1日午後1時から4時まで、須賀川消防署とのコラボ企画「夏休み防災体験」を実施する。
未就学児から小学生までの親子などを対象に、スタンプラリー方式で防災に関する知識を身につける。
体験内容は水消火器、119番通報訓練、防火衣着装体験で、すべて参加すると記念品がもらえる。
消防車両や住宅用火災報知器などの展示コーナーも設ける。
このほかの会期中の催しは、すかがわ歴史散策「藤沼湖の災害」が7月31日午前9時から、博物館からのバス移動で藤沼湖周辺を巡り、震災を改めて振り返る。参加費は300円。
野本禎司東北大助教を招いた講演「廣田家文書から 水害と水争い(仮)」は8月7日午前10時半から、博物館学芸員によるギャラリートークは21日午前11時から開く。両企画は参加無料。
事前申し込みは同館で受け付けている。
8月1日の開館記念日、21日の県民の日は入館無料。
問い合わせは同館(℡75―3239)まで。