小倉地内で発生した冠水被害 床上浸水被害を受けた日向精工
須賀川市は28日午後3時頃から約1時間、非常に激しい豪雨に見舞われ、須賀川テクニカルリサーチガーデン(虹の台)の日向精工(日向信教社長)が山間部から流れ込む雨水で工場と事務所が床上浸水被害を受けた。
福島地方気象台は同日午後3時10分に約110㍉の記録的短時間大雨情報を発令し、市内は車のワイパーを最速で動かしても運転が一時困難になるほどの大雨となった。
福島県沖に最接近し大雨被害が懸念された台風8号による土砂災害が前日まで懸念されていたが、当地方への大きな被害はなかった。
しかし同日午後の局地的豪雨は市内虹の台地内を中心に被害をもたらした。これまで確認されているだけで、ムシテックワールド事務所北側法面で軽度の地すべり、日向精工の床上浸水と周辺道路の冠水、同地区低所住宅への浸水などが報告されている。
日向精工は今年5月に新工場を移転したばかりで、関係者によると豪雨の降り始めからあっという間に同社裏手の山間部から水が流れ込んだ。事務所の床は全面張り替える必要があるという。
ほかにも市内小倉字一斗内の蟇目神社近くの交差点が冠水により道路片側が陥没被害、仲の町のイオンタウン須賀川など市内各地の低所では冠水被害が起き、地元消防団や須賀川消防署などが被害を食い止めるべく懸命の作業にあたっていた。
市は土砂災害危険区域対応のため、大東・小塩江両公民館に自主避難所を開設したが避難者はなかった。
不安定な気象状況はしばらく続く可能性があり、引き続き局地的豪雨などへの警戒が求められている。