大黒池防災公園駐車場に完成した倉庫 広々とした倉庫内を視察する橋本市長
須賀川市は2年前の東日本台風などの自然災害被害を想定し、大黒池防災公園北側駐車場奥に大型備蓄倉庫「須賀川市防災倉庫」を新築した。2日に竣工検査を終えて市に引き渡され、4日に橋本克也市長と安藤基寛副市長が倉庫内を視察した。
新しい防災倉庫は延べ床面積369平方㍍(幅14㍍、奥行き26・4㍍、高さ5㍍)、鉄骨造平屋建て、雨天時にもワンボックスカーを乗り入れて備蓄品の積み込み作業が行えるだけの十分な広さを確保している。
工事は橋本組(橋本和直社長)が7119万2000円で請け負った。
災害発生に備えて、避難所用毛布4000枚、段ボール間仕切り500枚、段ボールベッド100台、ペーパータオルや手洗い用洗剤など衛生資材を備蓄し、市内全公設避難所に配布する。
また必要に応じて各町内会・行政区が独自に開設した避難所への支援も行う。
今回の防災倉庫には食料品や飲料水の備蓄は行わず、それらは冷暗な状況が確保された市役所地下倉庫で保管する。
新しい防災倉庫への物資の搬入は25日に各担当業者が行う予定をしている。
倉庫内を視察した橋本市長は「災害は発生しないことが最も望ましいことだが、万が一に備えて準備を整えて置くことが何よりも必要。この防災倉庫完成で市の防災体制強化の一助となることを期待したい」とコメントを述べた。
なお市は3日から大規模水害発生に備えて、翠ケ丘公園駐車場など市内4カ所の車両退避場所設置・開放を発表した。
2年前の東日本台風級の台風が接近し大規模水害が発生する恐れがある場合、公共施設の駐車場を自家用車の一時的な退避場所として開放する。
市民の生活の足となる自家用車が水没被害を受けると、水害被害後の生活再建の大きな支障となるため開放を決めた。
車両退避場所となるのは、翠ケ丘公園(芦田塚・栗谷沢)駐車場、大黒池防災公園(国道4号線側)駐車場、牡丹園正面駐車場、中央体育館駐車場の4カ所で、約430台分を確保する。
大型台風接近に備えて、駐車場を開放する場合は市防災無線、市ホームページ、SNS(ツイッター、市公式ライン)などで広報していく。
あくまでも自家用車の一時退避場所の提供であり、避難所への移動手段提供はしない。開設期間は概ね3日程度とする。