定植に挑戦する体験者たち
福島タネセンター(橋本克美社長)は10日、吉美根の試験農場「エフシードラボ」で今年2回目の岩瀬キュウリ定植作業を行い、さらにスマート農業に興味を持つ約10人の体験希望者に同農場の先進的な取り組みを紹介した。
同農場は昨年から岩瀬キュウリのスマート農業化に取り組んでいる。ソフトウェアによる環境管理、ロボット導入、肥料技術の3つを軸に、より少ない手間で安定した収穫、高い秀品率を実現し、若者や異業種参入を目指す企業にとっても魅力ある農業としてのキュウリ作りを目指している。
今年は4月に1度目の定植を行い、7月まで約20㌧を収穫した。今回は1回目と同程度を植え付け、目標としていた年間60㌧に近づける。
体験活動の参加者は農業に関わったことのない若者も少なからずおり、またウワサを聞きつけた市外からの参加もあった。
このうち白河市の30代印刷・デザイン業の男性は「将来の活動の幅を広げるためにも、先進的な農業を一度見てみたかった。実際にやってみると楽しくて、これなら自分もできそうと感じた」と手応えをつかむ。
定植したキュウリは9月上旬頃に初出荷を迎える予定で、体験参加者に声をかけ、収穫も参加してほしい考えだ。橋本社長は「今回できた縁を次につなげていきたい。また今後も機会を見ながら体験できる場を提供していきたい」と述べた。