災害記録残す重要性学ぶ ギャラリートーク 須賀川市立博物館

イベント防災

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    展示資料の解説を受ける参加者たち

 須賀川市立博物館の企画展「乗り越える 災害と須賀川」に合わせたギャラリートークは21日に開かれ、災害に関連する資料から時代背景などを教わり、記録を残し、保存して後世に伝えることの重要性を学んだ。
 同展は東日本大震災から10年の節目を迎えた今、過去の大雨や地震、火災、飢饉や疫病など、これまで当地を襲った災害とそれらに対する住民の活動について振り返ることで、先人の努力を知り、改めて非常時への備えを考えることが目的。
 「痕跡」「記録」「行動」「祈り」の4テーマに分かれ、災害年表や須賀川城跡の調査で発掘された過去の災害を示す資料、江戸時代以降の消防道具として羽織や手押しポンプ、ガラス製の消火ボールなどを展示している。
 ギャラリートークは約10人が参加し、学芸員が解説した。
 資料の一つ一つを丁寧に説明し、参加者からも次々に質問が出され、和気あいあいとした雰囲気で歴史への理解を深めた。
 「当地方は災害の中でも水害が多いのが特徴。中世などは記録が残っていないこともあり、他地域の資料を参考に、当地方でおきた出来事を年表にしているところもある。記録に残し、残された記録を保存していくことが重要」として、関心を集めた。
 このほか古い消防道具や江戸時代に内藤家が実施した子育てを支援する先進的な福祉制度などにも関心が集まり、参加者らは充実した時間を過ごしていた。
 同展は9月5日まで開かれている。テーマ展「古文書からみた災害と須賀川」も同日まで観覧できる。
 開館時間は午前9時から午後5時まで。観覧料は大人200円、大学・高校生100円、中学生以下と65歳以上、障がい者手帳所持者は無料。
 問い合わせは同館(℡75―3239)まで。

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