新企画に期待を込める役員たち 対象飲食店でもらえるスクラッチ券
須賀川飲食店組合(水落行男組合長)の「須賀川食べて削ってスクラッチ」は9月6日から加盟59店舗で一斉に始まり、1000円以上の会計で最高2000円の割引券がその場で当たるスクラッチくじ1枚をプレゼントする。水落組合長は「コロナ禍でイベントも難しい中、各店でできる催しとしてお客さんが笑顔になって、また来たいと思えるきっかけづくりになれば」と期待を寄せる。
当選総額は140万円で、当たり券は購入店舗のみで使用できる。店舗ごとの配布分には限りがあり、券の有効期限は10月20日まで。店によっては、当たったその場で利用できる。配布店舗はポスターが目印となる。
関係者によると昨年から始まったコロナ禍で、市内の飲食店は最も厳しい時期を迎えているという。昨年は国の持続化給付金やテイクアウトフードの需要で持ちこたえていたが、今年のゴールデンウイーク後、状況は悪化の一途をたどっていると表情を曇らせる。
なんとか改善を図ろうと水落組合長を中心に須賀川市に掛け合い、補助金による支援を得て同事業の実現にこぎつけた。理事らもこぞって手を貸し、スクラッチカードは手分けして59店舗に配り歩いた。「お客さんあっての自分たち。少しでもお客さんに喜んでもらい、自分たちの利益にもつながる企画にしたかった」と話す。ポスターやスクラッチカードの印刷も市内業者にこだわり、須賀川の経済循環に願いを込める。
各飲食店ではこのところ感染者が増えてきている状況を踏まえ、感染症対策をさらに徹底することで客や従業員の安全確保を図っている。
コロナ禍で停滞する市内飲食店だが、団結により実現した新たな企画で希望の光を手繰り寄せる。