ワクチン接種券の発送予定など説明する橋本市長
須賀川市の定例記者会見は27日、市役所市政経営会議で開かれ、橋本克也市長が新型コロナワクチンについて、12歳以上44歳以下の約2万5200人に対し、30日に発送手続きをとること、小中学生のほか受験を控える高校3年生、妊婦らに土・日曜日の優先枠を設けると発表した。
記者会見ではそのほか7月の豪雨被害、市テレワーク環境整備推進事業、震災復興アーカイブ事業など説明した。
市内の新型コロナワクチン事業の接種率は23日現在で、65歳以上の高齢者が1回目91・9%、2回目86・3%、全体では1回目46・0%、2回目34・0%まで進んだ。
9月からは集団接種会場をグランシア須賀川に変更し、毎週水曜日から日曜日までの5日間、1日あたり最大780人、週最大3900人に実施する。
12歳から44歳への接種券は30日に発送手続きをとり、順次対象者の手元に届くことになるが、接種券到着直後はコールセンター(℡0120―567―455)が混み合うため、できる限りインターネットで予約手続きを取るよう協力を呼びかける。
優先枠は9月中旬以降、土曜日と日曜日に設ける。小中学生のほか受験や就職を控える高校3年生、妊婦と同居する配偶者、パートナー、12歳以上の家族は優先枠を利用できる。
集団接種は11月頃まで実施する予定で、その後は医療機関での個別接種のみで対応することになる。
市は接種計画に則り、希望者全員への接種を11月末までに終える考えを示した。
このほか橋本市長は今月に入り、市内で感染者が急増しているため、これまで以上の予防行動の徹底を呼びかけた。
今月は特に家庭内感染に起因する子どもの感染事例が多く、家庭内感染から職場や学校などで感染リスクが高まる極めて厳しい状況にある。
そのためマスクの着用や手指消毒など基本的な予防対策の徹底、不要不急の外出自粛、極力「人との接触」を避けること、また絶対にコロナに関連した差別をしないことを強く求めた。
なお過日の新聞報道で発表した市のワクチン接種状況が県内他市町村と比較して低く市民から多くの問い合わせが寄せられた件について、橋本市長は不安を感じさせたことに陳謝し、「(医療機関などでの)個別受診による接種実数報告にはタイムラグがあり、今後は市としても他市町村と同様に推計値で公表していく」と説明した。