市民大学「天使がくれた贈り物」 9月から11月に開催延期

イベント文化

 ダウン症の天才書家として国内外で活躍する金澤翔子さん(36)の書道パフォーマンスと母泰子さんの講演を企画するtetteスクール事業「市民大学・天使がくれた贈り物」は、9月9日午後6時半から同館たいまつホールで開かれる予定だったが、コロナ感染拡大予防のため、11月11日午後6時半開演に延期する。受講申し込みは定員に達している。
 市民大学は各階各層から著名な講師を迎え、市民に学びの時間を提供し、前身の中央公民館時代から多くの市民から好評を集める人気講座だった。
 金澤翔子さんは東京都出身。5歳から泰子さんに師事して書を始めた。「ダウン症の書家」として知られ、号は小蘭。20歳で初めて銀座書廊で個展を開き、メディアに取り上げられるなどして書家として注目を集めた。伊勢神宮や東大寺など日本を代表する神社仏閣の総本山で奉納揮毫や個展を開いている。
 ニューヨークや台湾など多くの海外個展も成功させ、バチカンに大作「祈」を寄贈し、ローマ教皇庁から金メダルを受けた。国連本部でのスピーチや国体開会式での巨大文字揮毫、天皇御製謹書など幅広く活動してきた。
 東日本大震災後に発表した代表作「共に生きる」を合言葉に、被災地への応援や障がい者支援など共生社会の実現に向けた活動にも積極的に取り組む。
 東京オリンピック公式アートポスター制作アーティストに就任したほか、テレビ番組出演など書家としての活動以外にも注目を集める。2013年紺綬褒章受章、文科省スペシャルサポート大使に就任している。
 母の泰子さんは書家の柳田流家元(柳田泰雲・柳田泰山)に師事し、1990年に久が原書道教室を開設し主宰を務める。東京芸大評議員、日本福祉大客員教授。翔子さんの活動を支え続け、自身の経験を著書「愛にはじまる」、「心は天につながっている」、「翔子・その書」などを発行している。
 入場券は11月開催まで持ち越すが、日程変更で受講できなくなった場合は、11月1日までtetteオフィスで受講料を返金する。
 問い合わせはtette(℡73―4407)まで。