鏡石町9月議会は2日開会し、遠藤栄作町長は町政報告として、成田地区の遊水地整備、健康福祉センター整備、鏡石二小整備の事業進捗状況などを説明した。
国が進める阿武隈川緊急治水対策プロジェクトの成田地区遊水地整備は、6月に地元説明会を開き、計画面積約150㌶の区域内に約70世帯の住宅があり、全戸移転の全面買収方式となる。
町は国の方針を踏まえ、7月に町産業課内に遊水地営農対策室を設置し、国の計画に基づき農地や住宅移転対象者の意向調査アンケートを実施し、現状では具体的な考えがまとまっていない回答が多く見られた。地元協議会などと連携して対象者の力になれるよう積極的に情報提供などをする考えを示した。
健康福祉センター整備事業は、実施設計業務が最終段階に入り、事業費の予算措置が必要となったため、補正予算に建設費1億2400万円を計上した。
開店から4年目を迎えたまちの駅「かんかんてらす」は新しい生活様式に伴い、店内のテーブルやイスを撤去し、商工会と連携しキッチンカーを積極的に利用しながら売り上げ維持を図っている。今後も予防対策を考慮した上で、毎年恒例の収穫祭など各種イベントを実施する。
鏡石二小整備事業は第1期工事の校舎内トイレ洋式化と手洗い自動水栓化を進め今月末には完了する。第2期工事の照明LED化・内装改修工事は実施設計業務を進め、改修工事に係る補正予算9297万5000円を計上した。改修工事は来年度まで2カ年の継続事業として進めていく。
毎年9月に鳥見山体育館で実施してきた「敬老会」は、コロナ感染拡大防止、万が一出席者が感染した場合の重篤化などが懸念されるため、高齢者の安全安心を最優先に考え昨年に引き続き中止する。敬老祝品は18日に各地区の集会所で引き換えできるよう、対象者1705人に通知した。
新たな子育て支援として、妊娠中の健診記録や子どもの予防接種スケジュール管理、町からのお知らせを届けるため、8月からエムティーアイコンタクトセンター母子手帳アプリに「すくすくアプリかがみいし」を導入し、子育て環境充実と町情報をより身近にわかりやすく提供する。
平成22年度から上水道第5次拡張事業により開始した新浄水場建設工事は、昨年度末に管理棟を始めとした建築工事が概ね完了し、現在は配水池、調整池、電気機械設備工事などを順調に進め、予定通り進捗している。