「電気式焼印」と「抗ウイルス卓上ボード」 今年度の須賀川市認定工業製品

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    フジ・カービングの「電気式焼印」
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    神田産業の「抗ウイルス〈置くだけ〉卓上ボード」

 須賀川市は9日、市認定工業製品を発表した。今年度はフジ・カービング(安藤浩次代表・西の内町)「電気式焼印」と神田産業(神田雅彦社長・館取町)「抗ウイルス〈置くだけ〉卓上ボード」の2製品を認定した。
 市内企業が製造する工業製品を市が認定・公表し、販路開拓などを側面から支援する制度で、平成22年度から昨年度まで11年間で28社76製品を認定している。
 今年度認定されたフジ・カービング「電気式焼印」は、交流100ボルトはんだごて形式によるアルミニウム、または真鍮材を使用した焼印で、木材、紙、皮革、パン、和菓子等への焼印ができる。製作可能サイズは縦横50㍉程度、厚みは16㍉までで、顧客が指定するロゴマークやデザインをCADで設計し、機械彫刻で製作する。従来の焼印と違い、火を使用しないため、電源があれば簡単に焼印を入れられる。
 神田産業の「抗ウイルス〈置くだけ〉卓上ボード」は同社と共同研究を行っている関西ペイントが開発した漆喰塗料が、新型コロナウイルスを含むエンベロープウイルスを5分で99・9%不活化させる機能を持っている。 同製品をダンボールシートに製品加工し、関西ペイントのECサイトで販売している。段ボールにこの機能を持たせている製品は他にはなく、飲食店等のカウンターで個別スペースの間仕切りとして使用し、ウイルス感染リスク低減効果が期待できる。使用後は通常の段ボール同様にリサイクルも可能で環境にも配慮している。
 認定工業製品は市内に本社や事業所がある、業種が日本標準産業分類に基づく製造業に該当する―の2要件に満たす製品が対象。
 製品の安定供給体制、優位性、新規制、市場性、有用性、生産方法、品質管理等の配慮がある事業所の経営状況、情報発信力の6項目を元に評価し、一定の基準を満たす製品を認定している。
 製品は市ホームページやカタログ、パンフレット、広報紙に掲載するほか、市コミュニティプラザや市労働福祉会館にも展示する。
 各種展示会などに市が出店して認定製品を展示PR(共同出展あり)するほか、産業見本市等出展支援事業補助金限度額を20万円から30万円に上乗せし、経営安定化資金融資を利用する場合の利率を1・4%(0・1%分)に軽減するなどの各種支援が受けられる。
 フジ・カービングと神田産業への認定証は11月に交付する見込み。