須賀川市認定工業製品は随時募集 いち早く市内外に情報発信

産業行政

 須賀川市は市内企業が製造する工業製品を認定・公表し、情報発信や販路開拓を側面から支援する「認定工業製品」制度を取り入れている。これまでの公募期間は年1回だが、今年度から新製品をいち早く認定し周知するため、随時募集に切り替える。

 市内に本社または事業所があり、業種が日本標準産業分類に基づく製造業に該当する製品を審査・評価し、平成22年度から昨年度まで11年間で28社76製品を認定してきた。

 製品の安定供給体制、優位性・新規制がある、市場性・有用性がある、生産方法・品質管理等の配慮がある、事業所の経営状況、情報発信力の6項目を元に評価し、一定の基準を満たす製品を認定する。

 製品は市ホームページやカタログ・パンフレット、広報紙に掲載するほか、市コミュニティプラザや市労働福祉会館にも展示する。

 各種展示会などに市が出展して認定製品を展示PR(共同出展あり)するほか、産業見本市等出展支援事業補助金限度額を20万円から30万円に上乗せし、経営安定化資金融資を利用する場合の利率を1・4%以内に軽減するなどの各種支援が受けられる。

 申請する場合は市ホームページから認定申請書など必要書類をダウンロードし必要書類を添えて、市商工課窓口まで提出する。審査は1カ月ほどかかり、随時認定・発表する。

 今年度の申し込み期限は来年2月28日まで、3月中は審査の都合上受け付けない。来年度認定分は4月1日から。

 18日現在の今年度認定は2製品。フジ・カービング(安藤浩次代表・西の内町)「電気式焼印」は、交流100Vはんだごて形式によるアルミニウム又は真鍮材を使用した焼印。木材、紙、皮革、パン、和菓子等への焼印ができる。製作可能サイズは縦横50㍉程度、厚みは16㍉までで、顧客が指定するロゴマークやデザインをCADで設計し、機械彫刻で製作する。従来製品と違い、火を使用しないため、電源があれば簡単に焼印を入れられる。

 神田産業(神田雅彦社長・館取町)の「抗ウイルス〈置くだけ〉卓上ボード」は同社と共同研究を行っている関西ペイントが開発した漆喰塗料が特徴。新型コロナウィルスを含むエンベロープウィルスを5分で99・9%不活化させる機能を持っている。 同製品をダンボールシートに製品加工し、関西ペイントのECサイトで販売中。段ボールにこの機能を持たせている製品は他にはなく、飲食店等のカウンターで個別スペースの間仕切りとし使用し、ウイルス感染リスク低減効果が期待できる。使用後は通常段ボール同様にリサイクルも可能と、環境にも配慮している。