未来への希望を込めた長沼高ねぶた「不動明王」
毎年巨大ねぶたを手作りして長沼まつりに参加してきた長沼高生が作る最後のねぶた「不動明王」が完成し同校で完成披露式を行い、五十嵐夏菜実行委員長(3年)は「今年限りで統合となる長沼高の有終の美を飾るにふさわしいねぶたが完成しました。少しでも多くの人にご覧いただき、コロナで落ち込んでいる心を元気づけたいと思います」と期待を寄せた。
実行委員メンバーを中心に全校生徒72人が7月から9月中旬にかけて主に毎週水曜日の放課後に活動し、夏季休暇中は土・日曜日・祝日、お盆期間を除き各クラスでシフトを組み、午前9時から午後5時半まで励んだ。
最後の製作でもあり初めて両面にねぶたをデザインし、前面は不動明王、裏面は弁財天にした。テーマは来春の統合に向け希望と勇気を込めて、「雲外蒼天~進み出せ 未来の道へ」に決めた。
同校は平成3年から巨大ねぶたを作り長沼まつりに参加してきたが、コロナ禍で昨年に引き続き今年も中止になった。同校として最後の参加となるはずだったまつりの中止を受け、五十嵐委員長は「1・2年生はまつりを経験していないので、最後にみんなで一緒に楽しく踊りたかった」と悔しさをにじませたが、「立派なねぶたが完成したのも全校生が力を合わせたからこそ。これからも一丸となっていろいろなことにチャレンジしたいと思います」と語った。
同校のねぶたは今後、ながぬまラボ(旧屋内ゲートボール場)に移し、私たちのねぶた愛好会や長沼小・長沼東小が製作した作品ともに11月のながぬま文化祭にお披露目する。
同校は来年4月に須賀川高と統合し、須賀川創英館が創設される。