真剣な表情で模擬裁判に挑む生徒たち
須賀川一中(八木沼孝夫校長)の模擬裁判は22日、福島地方裁判所郡山支部の裁判官と書記官を特別講師に迎え、3年3組の23人が裁判官や検察官、弁護人などの立場を体験した。
物事に対する多面的な見方を学び、裁判員制度についても知ることなどを目的に、初めて実施した。
生徒らは5グループに分かれ、裁判官、裁判員、検察官、弁護人、被告人の役割を決め、架空の「コンビニ強盗致傷事件」の刑事裁判に挑んだ。
コンビニ強盗事件が発生し、目撃証言から近所に住む被疑者が逮捕された想定で、検察側は被疑者が所持していた物と証言から犯人と主張、弁護側は証言の不自然さと証拠の不十分さから無罪を主張した。
生徒らは最初、事前に準備した原稿通りに読み進めていたが、後半は役割に沿ったアドリブも入れ、活発な模擬裁判を繰り広げていた。「検察や弁護士など、役割が変わることで物事の見方も違ってくることが実感できた」など感想を述べた。
模擬裁判終了後、各グループの判決内容や個人の考えなどをタブレットPCで共有し、立場によって変わるお互いの意見を深く考える貴重な機会を得ていた。