ゆかりの地清掃と墓参 風流のはじめ館 初めての「等躬忌」

イベント文化

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    軒の栗庭園を清掃する関係者

 風流のはじめ館は桔槹吟社やチャチャチャ21などの協力を得て、須賀川俳句文化の祖として知られる相楽等躬の命日である19日、軒の栗庭園や可伸庵跡などを清掃し、相楽家菩提寺の長松院を参拝した。
 相楽等躬(1638年~1715年)は、須賀川宿で問屋業を営む豪商の主であり、当時の須賀川俳壇を代表する中心的人物。東北各地の歌枕に通じ、松尾芭蕉をはじめ各地に広い人脈を持っていた。
 芭蕉がおくの細道の途中で須賀川に7泊滞在したのは、等躬を訪ねる目的もあったからだとも云われ、遊歴の文人墨客を積極的にもてなしたとされる。
 今年は等躬が没してから306回目の命日にあたり、俳句をたしなむ先人たちが俳祖の命日を「等躬忌」と称して継承し偲んできたが、風流のはじめ館も開館1周年に合わせて、桔槹吟社、須賀川史談会、須賀川知る古会、須賀川ふるさとガイドの会、チャチャチャ21、本町町内会の協力で「等躬忌」を催す。
 19日はゆかりの地の清掃や墓参をし、12月6日まで館内で等躬ゆかりの作品を公開する。
 23日まで巻子芭蕉・曽良・等躬三子三筆詩箋(市指定有形文化財)や短冊「あの辺りは」などを限定公開する。
 26日は等躬が芭蕉を迎えた際に催した連歌会にちなんで、「初めての連句」を企画している。問い合わせは同館(℡0248-72-1212)まで。

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