第23回米・食味分析鑑定コンクール国際大会の審査会は27日、静岡県小山町で開かれ、天栄村の元地域おこし協力隊で現在は「もっと天栄みっけたい」として活躍する村企画政策課の芳賀育実さんの「ゆうだい21」が栽培別部門「若手農業経営者」で金賞に選ばれた。
米・食味鑑定士協会の主催。今年は全国から5141点が出品され、事前に行われた審査で若手農業経営者は3点がノミネートされた。
最終審査は食味鑑定士が官能審査を行い、炊き上がった米のツヤや香り、甘みや粘りなどを評価し、ノミネートの中で最も優れたものとして芳賀さんのコメが選ばれた。
また最高部門である国際総合部門で小森美明さん(天栄米栽培研究会)が特別優秀賞に選ばれた。
芳賀さんは平成27年9月に村地域おこし協力隊として着任し、天栄米栽培研究会の例会や小学生の稲刈りなどに参加するうち、自分でも米を育てたいという気持ちを募らせ、田んぼを借りて5年前から栽培に挑戦している。
平成29年の第19回大会では同部門の前身となる部門にノミネートされたものの、あと一歩及ばず特別優秀賞だった。
農薬を使わないため草むしりが大変なものの、手間をかけた分だけ味に反映される米作りのやりがいに魅了され、同研究会のメンバーと意見を交わしながら毎年試行錯誤を重ねている。
今年は例年より1週間早めた収穫にチャレンジし、収量そのものは若干減ってしまったという。
芳賀さんは「あまり期待せずに中継映像を見ていましたが、金賞に選ばれてうれしかったです。次はもっと上の賞を目指し、また『ゆうだい21』は未知の部分もたくさんあるので、研究会の皆さんとより良い米作りを進めていきたいです」と述べた。
なお天栄米ゆうだい21は村内道の駅などで販売している。