事故現場を確認する参加者たち
8日に須賀川市仁井田地内で発生した交通死亡事故を受け、交通関係機関・団体は9日に現場点検を行い、高齢者の横断歩行に注意するなど対策を話し合った。
事故は仁井田坂下地内の見通しの良い直線の市道上で午後1時半頃に発生した。郡山方面から須賀川方面に進行中の軽自動車が、進行方向左側から右側に向けて道路を横断しようとした高齢女性に気づくのが遅れてはねた。現場付近に信号機や横断歩道はなかった。
現場点検は市交通安全対策協議会、須賀川地区交通安全協会、市道路河川課、県警本部関係課、須賀川署の計14人が参加した。
関係者らは現場の状況を確認し、「県内で今年発生の人対車の死亡事故16件のうち、15件で高齢者が犠牲となった。また道路横断中に事故に巻き込まれた12件中全てが高齢者の被害であり、関係機関の連携した広報により、ドライバー、歩行者とも交通安全意識を高める必要がある」など意見を交わした。
菊地淳一署長は「交通事故防止に特効薬はなく、一つ一つの対策を積み重ねていかなければならない」と述べた。同署では続発を防ぐため、横断歩行者妨害違反や速度違反などの取り締まり強化や、高齢者教育に力を入れる。