「本町歌舞伎屋台」半世紀ぶりに一般公開 雅楽演奏・落語披露も

地域振興文化

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 須賀川市の本町町内会と日大工学部建築学科が協力し半世紀ぶりに再建した「本町歌舞伎屋台」が26日からtetteで一般公開している。初日は県雅楽会の演奏、人気アマチュア落語家松明家五老介さんが一席を披露した。
 屋台は明治23年に作られたが、翌年の須賀川大火で一部損傷し、同30年に一部復元して須賀川秋祭りでお披露目した。
 明治33年に町民有志らの寄付により、微細で鮮やかな彫刻を含めて完全復元し、高さ6㍍、幅5㍍、奥行き7㍍の威容が完成。舞台部分は1本の主軸で360度回転する「廻り舞台」になっている。
 昭和43年の国道118号線開通記念のお披露目を最後に、分解され、町内の倉庫で眠っていた。
 近藤次雄町内会長が中心となり、地域おこしを目指して、日大生と星野工務店の協力を得て、昨年9月から約1カ月半かけ全186もの部材を組み立てて再建した。
 秋祭りなどで一般公開を予定していたがコロナ禍で叶わず、明るい話題を地域に提供したいと1月9日までの一般公開する。
 26日のセレモニーで近藤会長は将来に向けて屋台を活用したまちづくりを目標に掲げ、来賓の橋本克也市長と宗方保県議が祝辞を述べた。
 県雅楽会が「越天楽」など雅楽演奏を披露し、来場者らも巨大屋台の迫力に目を丸くしながらしきりに感心していた。今後は市文化財指定を目指していく。

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