田善賞・片桐君の作品 田善賞・細田さんの作品
須賀川商工会議所青年部(米倉攻会長)の第32回田善顕彰版画展2次審査会は24日、商工会館で開かれ、最高賞の田善賞に片桐真煌君(須賀川一小4年)「おいしいなランチタイム」と細田一葉さん(西袋中1年)「髪を切った友」が選ばれた。阿武隈時報社賞(優秀賞)は加賀芽生さん(須賀川三小4年)「ラケットスマッシュ」が輝いた。
須賀川出身で江戸時代を代表する銅版画家亜欧堂田善の偉業を次代を担う子どもたちに伝えるため版画作品を募集している。昨年はコロナ禍のため中止、2年ぶりとなる。
今年は市内小中学校から2328点(小学生1776点、中学生552点)の応募があり、今月17日の1次審査を通過した219点(小学生163点、中学生56点)が2次審査対象となった。
深谷滉須賀川美術協会長、神山俊一CCGA現代グラフィックアートセンター長、大和田守市立博物館長ら市内関係者ら22人が最終審査にあたり、田善賞が小中学校各1点、最優秀賞各2点、優秀賞(各団体賞)小学生9点、中学生8点、そのほか佳作・入選が選ばれた。
田善賞など特別賞受賞者の表彰式は2月6日午前10時から、入賞作品展は10日まで、ともにtetteで開かれる。開場は午前10時から午後5時(最終日は午後3時)まで。
亜欧堂田善は白河藩主松平定信に絵師として仕え、国内初めての銅版画解剖図「医範提綱内象銅版図」、世界地図「新訂万国全図」などを発表し注目を集めた。市立博物館には国・県重要文化財指定を受けた作品や銅板が収められている。
須賀川商工会議所青年部は田善の偉業を顕彰し、次代を担う子どもたちへの普及啓蒙を目的に平成元年から「田善顕彰版画展」を創設して作品を募集している。まちづくり事業の一環として生誕250年に合わせて平成10年に保健センター前に胸像を建立した。
なお田善賞を受賞した片桐くんと細田さんの作品は特製金属プレートに刻印されて贈られるほか、過去31回の受賞作品とともに市立博物館に収蔵される。
田善賞と最優秀賞受賞者・作品名は次の通り(優秀賞、佳作・入選受賞者は紙面のみ掲載)。
《小学校の部》
◇田善賞(市長賞・青年部会長賞)=片桐真煌(須賀川一4年)「おいしいなランチタイム」
◇最優秀賞▽須賀川商工会議所会頭・青年部会長賞=三瓶崇人(西袋一4年)「完成した絵が楽しみな自分」▽市教育委員会教育長・青年部会長賞=金子万紘(柏城2年)「カブトムシがとんだ」
《中学校の部》
◇田善賞(市長・青年部会長賞)=細田一葉(西袋1年)「髪を切った友」
◇最優秀賞▽商工会議所会頭・青年部会長賞=押川千晏(小塩江1年)「たくさん使った卓球用品」▽教育長・青年部会長賞=兼子真奈(仁井田3年)「秋の中学校」