「より一層豊かな感性を」田善顕彰版画展の表彰式 最高賞の片桐君らたたえる

子ども文化

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    田善賞表彰を受ける片桐君
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    田善賞を受ける細田さん

 須賀川商工会議所青年部(米倉攻会長)の「第32回田善顕彰版画展」表彰式は6日、コロナ禍で最高賞・田善賞を受賞した片桐真煌君(須賀川一小4年)、細田一葉さん(西袋中1年)と最優秀賞の4人に賞状と記念品を贈った。ほかの受賞者には各校を通して表彰する。
 同版画展は須賀川出身で江戸時代を代表する版画家亜欧堂田善の偉業を顕彰する目的で平成元年から市内小中学生から版画作品を募集している。
 昨年はやむなく延期した同展だったが、2年ぶりに開催した今年は市内小中学校から2332点(小学生1776点、中学生556点)の応募があり、深谷滉須賀川美術協会長、神山俊一CCGA現代グラフィックアートセンター長、大和田守市立博物館長ら市内関係者ら22人の最終審査を経て、田善賞が小中学校各1点、最優秀賞各2点、優秀賞(各団体賞)小学生9点、中学生8点、そのほか佳作・入選が選ばれた。
 表彰式には来賓の橋本克也市長、渡邉達雄商工会議所会頭、森合義衛市教育長と深谷美協会長、神山センター長、大和田館長らが出席した。
 前回までは優秀賞(各団体賞)受賞者も出席していたが、感染拡大防止のため、田善賞の片桐君と細田さん、最優秀賞の三瓶崇人君(西袋一小4年)、金子万紘さん(柏城小2年)、押川千晏さん(小塩江中1年)、兼子真奈さん(仁井田中3年)のみの出席に留めた。
 表彰式で米倉会長は「2年ぶりに版画展を開けて関係者の皆さんに心から感謝申し上げます。受賞者の皆さんはこれを誇りにこれからの人生に自信を持って須賀川人として頑張ってください」とあいさつした。
 来賓の橋本市長は「今日の感激を胸により一層豊かな感性を磨き大きく成長してくれることを期待しています」と祝辞を述べた。
 深谷美協会長は田善賞受賞2作品について、「片桐君の作品はがつがつと美味しそうに食べている表情や教室の表現が初めての木版画で豊かに彫られている。細田さんの作品は人物の表情だけでなく優しそうな雰囲気まで感性豊かに表現し、画面全体からしみじみと優しさが伝わってくる」と講評を述べた。
 受賞者には賞状と副賞の図書カードのほか、今年の田善没200年を記念して市立博物館から田善作品(三囲眺望之図など)をプリントしたテレホンカードと冊子「AOUDOO DENZEN亜欧堂田善」も贈られた。
 田善受賞2作品は金属プレートに印刻し、今月中旬以降に受賞者へプレゼントされる。

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