通行止めの成田鏡田線陸橋 地震の影響で書類が散乱するデスク 水浸しの床を処理(tette) 配下図書が散乱する館内(tette②)
16日午後11時30分過ぎ、福島県沖を震源とする最大震度6強の地震が発生し、須賀川・岩瀬地方は天栄村で震度6弱、須賀川市と鏡石町は震度5強の強烈な揺れに見舞われ、須賀川市袋田で落石被害(対応済)、鏡石町の成田―鏡田線陸橋路面にヒビが入り通行止めとなった。午前9時現在で天栄村は大きな被害報告はない。2市町でそれぞれ軽傷者1人ずつ救急搬送された。昨年2月に発生した県沖地震と同規模程度で、住民たちは不安な夜を過ごした。
午後11時半頃にスマートフォンやラジオなどから緊急地震速報が流れ、やや強い地震が発生し、同36分頃に強烈な地震があった。震源地は福島県沖で深さは約60㌔、地震の規模はマグニチュード7・3と推定され、直後に気象庁は宮城・福島両県に津波注意報を出し、午前5時までに沿岸部に20㌢程度の津波が到達した。
須賀川市は地震発生直後から防災行政無線で市民に注意喚起し、17日午前1時に災害対策本部を立ち上げ、午前8時半までに2回の緊急会議を開いて被害状況の把握に努めた。
消防本部の発表で人的被害は軽傷1人。公共施設は市庁舎、岩瀬市民サービスセンター、須賀川一小、小塩江小、須賀川アリーナ、小塩江公民館、tette、公営住宅4施設(山寺北、弘法坦、桜岡、山ノ坊)、コミュニティプラザ、藤沼湖周辺施設(水と緑のふれあいランド、三世代交流館)、flatto、保健センター、町会所会館(東町)などでtetteを除き窓ガラスやクロスの破損などで17日は通常通りに開設している。
tetteは4階スプリンクラー排水管が破損し階下に浸水被害が発生、中央図書館の配架図書もフロアに落下し、一部図書が水浸しになった。片付け作業などで当面の間は休館を余儀なくされる。
今回の地震による避難所開設はなく、深戸の落石のほか、袋田地区で土蔵壁崩落1カ所が報告されたが、どちらも対応済み。
市内小中学校授業、須賀川アリーナでのコロナワクチン3回目接種はどちらも通常通り実施している。
市内小売店やスーパーも棚の倒壊、商品落下などの片付けに追われ午前中、または当面休業する店も少なくない。長沼地域の事業所で一部断水が発生している。
鏡石町は地震発生直後の16日午後11時36分に災害対策本部を立ち上げ、午前9時までに3回会議を開いた。
人的被害は消防本部発表で軽症者1人。町内の小中学校、幼稚園、保育所は通常通り開設したが、体育施設は点検のため17日は臨時休業した。
成田―鏡田線の陸橋は昨年2月に発生した県沖地震被害補修中の路面にヒビが入り全面通行止め、JR東北本線の笠石・中町地内踏み切りも利用出来ない。
天栄村は16日午後11時36分、災害対策本部を設置し、17日午前1時から村体育館に避難所を設置したが、避難者はいなかった。同日午前9時現在でけが人は確認されていない。
水道管の漏水により、牧之内惣五郎内地区から上松本地区が断水となったが、早期に復旧できる見込みで、給水所設置の予定はない。
牧之内の村道で下水管の浮きがあり、中郷2号線(牧之内原町地内から天王下地内まで)で通行止め箇所が発生したが、迂回路もあるため生活に支障はないものとみられる。
このほか村の管理する建物に大きな被害は確認されておらず、役場庁舎などで壁に一部ひび割れがみられた程度だった。
り災・被災証明手続き関係は対応のための準備を進めており、数日中に受け付けを開始する見込み。手続きに必要となる被害がわかる写真などの準備を住民に呼びかける。
災害ゴミの収集も早期対応に向け準備を進めている。