勇気ある行動で人命救助 加藤兄弟(加藤木工所)と看護師の新井田さん

消防防災

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    勇気ある行動を実践した右から加藤智之社長、大輔さん、新井田さん

 須賀川市小作田、加藤木工所の加藤智之社長(41)と弟の大輔さん(39)、仲の町在住の看護師新井田亜矢さん(35)の3人は22日午前9時20分頃、滑川十貫内地内で発生した交通事故による車両火災現場に出くわし、運転者を連携して救助したとして、須賀川地方広域消防組合の協力者表彰を受けた。
 事故は乗用車とワゴン車が正面衝突し、乗用車の運転者は無事だったが、ワゴン車の運転者は運転席で動けなくなっていた。
 加藤兄弟は仕事で移動中、たまたま現場に遭遇した。智之社長は車内でぐったりしている運転者にドアガラスを叩いて呼びかけたが、反応がなかった。
 ワゴン車はエンジンが掛かったままで、タイヤを高速で空転させており、現場には白煙が上がり、ゴムが燃えたような強い匂いを発していた。
 危険に思い、大輔さんがドアガラスを工具で割り、エンジンを止めてドアを開放した。
 新井田さんは出勤途中だったが、同じく現場に出くわし、開いたドアから運転者の全身観察や脈拍などを確認した。
 車両から火が上がり始めたため、加藤兄弟が協力して運転者を現場から約50㍍の安全な場所に搬送し、救急隊到着まで3人で応急手当にあたった。
 救出された運転者は全身打撲を負ったが、軽症と診断された。
 表彰式は須田勝茂消防長が3人に表彰状を渡した。
 智之社長は「20代から消防団に所属し、火災現場の経験を積んでいたため、慌てずに対処することができた」、大輔さんは「運転手を見てすぐに、『助けなければ』という意識で動けた」と振り返る。
 新井田さんは「学生時代にも2回事故現場に遭遇した事があり、そのときは何もできなかったが、二人がいてくれたこともあり、救急救命講習などで学んだことを役立てることができた」と述べた。
 須田消防長は「迅速かつ適切で、何より勇気ある行動のおかげで貴い命を守ることができ感謝している。組合としても、こうした勇気ある行動を率先して行える市民を増やせるよう取り組んでいきたい」とたたえた。