会の解散を議決した総会 活動を写真で振り返る記録誌
平成30年12月に「サルビアの道 ふたたび」をスローガンに発足した須賀川市の円谷幸吉・レガシーサルビアの会(会長・安藤喜勝市体育協会長)は28日、東京2020五輪聖火リレーで沿道にサルビアを飾るなど当初の目的を達成出来たとして市役所で総会を開き、解散を議決した。
1964年東京五輪男子マラソン銅メダリスト円谷幸吉選手を応援すべく、母校の須賀川高生徒会が中心になって、サルビアを沿道に飾る「サルビアの道」を創り上げた。
同会は半世紀ぶりの夏季五輪聖火の須賀川通過を記念し、円谷選手の偉業を後世に伝えるべく、「サルビアの道」復活へ発足した。
東京2020聖火で沿道を飾ったサルビアは、半世紀前の「サルビアの道」を彩った鉢花から採取した種を円谷選手の実兄喜久造さんが大事に育て続けたものを市フラワーセンターの協力で増やし、まちなかを真っ赤に染め上げた。
3年の活動中には「サルビアの道」復活とともに、円谷選手の母校須賀川一小、須賀川一中、須賀川高の生徒たちとの飾花作業、長沼出身で現旭化成所属の相澤晃選手(東京2020五輪男子1万㍍出場)らを迎えたシンポジウム開催など活動の幅を広げた。
さらに相澤選手の母校長沼中前にサルビアを飾る「相澤ロード」、城南信用金庫(東京)やしながわ花海道など県外にも里親の輪が広がった。
円谷幸吉・レガシーサルビアの会は解散を決めたが、「サルビアの道」を再現し採取した種を昨年10月に市に贈呈し、須賀川アリーナ円谷幸吉メモリアルホール来場者やメモリアルマラソン大会出場者、新成人に寄贈したほか、大町町内会や市スポーツ振興協会の協力で「円谷幸吉メモリアルパーク」と「須賀川アリーナ」の飾花はこれからも継承する。
また3年超の活動成果をまとめ、全ての協力者に感謝を込めた「活動記録誌」を200部発刊し、会員を通して今後配布していく。全18ページカラー刷りで、これまでの活動写真をふんだんに掲載している。裏面に会の紹介とサルビアの詳しい育て方などを説明するQRコードを載せた。
円谷幸吉選手のレガシーや会の活動を紹介したTV番組を再編集したDVDの製作配布も計画している。
解散総会で安藤会長は「サルビアの花を沿道に飾って聖火を盛り上げることができ、我々の活動も大成功できました。それに加えて相澤晃選手が57年前の円谷選手と同じ競技を走り、長沼中前に『相澤ロード』が完成したこともとてもうれしく思います。皆さんのご協力のおかげで3年間の活動ができました。ありがとうございました」とあいさつした。
総会終了後は会活動を振り返る映像を観賞し、橋本克也市長と面会して解散を報告した。