亜欧堂田善没後200年記念「銅版画の世界展」 4月26日から須賀川市立博物館

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    亜欧堂田善「大日本金龍山之図」

 須賀川市立博物館の亜欧堂田善没後200年記念の企画展「銅版画の世界展」は4月26日から6月5日まで、田善が残した作品を始め、関連資料と合わせて約100点を展示し、本市出身の偉人の業績や後世への影響を振り返る。
 亜欧堂田善(本名・永田善吉)は寛延元年(1748年)、永田家5代目惣四郎の次男として生まれ、白河藩主・松平定信に命じられ腐食銅版画技術を習得し、数々の作品を残して文政5年5月7日(1822年6月25日)に没した。
 精密な遠近法や陰影法と腐食銅版画の特性を活かした画期的な作品は高く評価され、その技術は弟子や多くの画人に影響を与え、さらに「新訂万国全図」(1810年)など実学への貢献も大きかったとされる。
 企画展では国指定重要文化財「東都名所図(二十五図)」など銅版画をはじめ、肉筆画など多くの人の手で保存・収集された同館珠玉の田善コレクションが一堂に会する。
 また遠藤田一「亜欧堂田善坐像」や安田田騏「福禄寿之図」、渡辺光徳「亜欧堂田善肖像」など関連資料も並ぶ。
 さらに2階スポット展示コーナーには大正時代に活動していた市民団体「雅友会」の絵葉書や、須賀川商工会議所青年部が取り組む田善顕彰版画展で最高賞に選ばれた作品など、市内での顕彰の取り組みも紹介する。
 会期中の催しとして銅版画教室は5月1日、東京芸術大美術学部絵画科油彩画専攻版画研究室の三井田盛一郎教授と版画家の杢谷圭章さんを講師に迎え、tetteで半日かけて絵葉書大の作品を完成させる。対象は高校生以上で定員12人。参加費1000円。
 学芸員によるギャラリートークは5月7日午前11時から同館で開き、展示作品など解説する。定員20人、参加費は入館料のみ。
 いずれも4月15日から申し込みを受け付ける。
 開館時間は午前9時から午後5時まで。観覧料は大人200円、大学・高校生100円、中学生以下と65歳以上、障がい者手帳所持者は無料。休館日は毎週月曜日と5月6日。
 問い合わせは同館(℡ 0248-75-3239 )まで。

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