今年秋頃にも用地調査 阿武隈川の遊水地計画

行政

 令和元年の東日本台風被害を受け、国を中心に取り組む阿武隈川緊急治水対策プロジェクトで、鏡石町を含む2町1村(矢吹町、玉川村)に整備する遊水地総面積が約350㌶(鏡石分135㌶)に固まった。
 国は4月5日から8日にかけて鏡石町成田地区の住民向け説明会を開き説明した。
 計画では遊水地の貯水量は1500万から2000万立方㍍で、3町村合わせての堤防総延長は約16・6㌔になる見込み。来年度着工し令和10年度までの完成を目指し、区域内の農地や宅地の買収・交渉を進める。
 地質調査と価格算定が済んだ農地交渉は今夏にも始まる見通し。
 遊水地区域内には約150戸(鏡石約70戸)の宅地が含まれ、用地調査は今年秋頃、地権者交渉は来年夏に始まるものとみられる。鏡石町では集団移転構想も含めた住民アンケートを実施している。
 今回のプロジェクトでは阿武隈川流域の3町村に計3カ所の「阿武隈川上流遊水地群」を整備する計画で、鏡石町に「第一遊水地」を建設する。