田善作品の特徴など学ぶ 須賀川市立博物館ギャラリートーク

イベント文化

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    学芸員から資料の解説を聴く参加者たち

 須賀川市立博物館の亜欧堂田善没後200年記念企画展「銅版画の世界展」に合わせたギャラリートークは7日に開かれ、精緻を極める田善の作品の特徴や時代背景、須賀川の俳人との交流や後世への影響など学芸員が詳しく解説した。
 約20人が参加し、田善による銅版画の集大成とされる東都名所図(二十五図)や大日本金龍山之図をはじめ展示資料を見て回った。
 遠近法や陰影法を用いた田善の作品の特徴や、風景を見た通りでなく例えば伽藍や仏像も絵に合わせて再配置して描き「絵画」としての完成度を高めていたこと、作品が当時の旅行ガイドやタバコ入れなどにも使われ、絵師だけでなくデザイナーとしての才覚も有していたことなど説明を受け、参加者らは関心を寄せていた。
 また当時の須賀川俳壇の中心人物であった石井雨考との交流や、そこから乙字ケ滝、河豚など描いた名作が生まれたことなど紹介した。
 そのほか大正時代に田善の菩提寺である長禄寺に顕彰碑を建立した須賀川雅友会、田善顕彰版画展や東都名所図に描かれた風景を現代と比較できる写真を残す須賀川商工会議所青年部の取り組みも説明した。
 参加者らは戦争など時代の荒波を越え、今も須賀川に田善の作品や関連資料が多く残されている背景に理解を深め、次代への継承に関心を強めた。
 今後の催しとして講演会は29日午後1時半からtetteたいまつホールで、府中市美術館の金子信久学芸員を迎え、田善について講話する。参加費無料。
 資料の展示替えも予定しており、前期は15日まで、後期は17日から始まる。
 問い合わせは同館(℡ 0248-75-3239 )まで。