天栄村の霊峰・二岐山の第38回山開きは29日に行われる。コロナ感染を防ぐため、例年の式典や抽選会、飲食の提供、入浴券の配布はないが、3年ぶりに登山記念バッジを先着400人にプレゼントする。
配布場所は橅山荘駐車場で、時間は午前8時から10時まで。
日本三百名山の二岐山は標高1544・3㍍の男岳と1504㍍の女岳が二股に分かれて見えることからその名が付けられており、うつくしま百名山にも選定され、縁結びの山ともいわれている。
男岳山頂付近ではアマズシャクナゲやサラサドウダンなど多くの高山植物が群生し、眼下には羽鳥湖高原、天候に恵まれれば飯豊連峰や磐梯山、猪苗代湖、那須連峰まで見渡すことができる人気の高い山の一つ。
山開きには毎年300人から400人の登山客が訪れ、山の自然と温泉などを楽しんでいた。
コロナ禍を踏まえ、一昨年から2年間は関係者のみの安全祈願を実施するだけと規模を縮小していた。
回を数えての山開きは3年ぶりとなる。
記念バッジは二岐山を背景に、村のマスコットキャラクターであるふたまたぎつねや、村の花のリンドウのイラストが描かれている。裏面は山開きの日付と二岐山の標高を記す。
今年の安全祈願祭は26日、関係者のみが出席し橅山荘駐車場で開かれる。
登山道の安全を確保するてんえい山の会と役場職員による事前登山は22日に行う。
なお登山時は行方不明となったりしないよう、経験を過信せず複数人で行動することやGPSを装備するなど万全な対策が求められる。